○○メンタルクリニックは、平成7年2月開業以来、28年もの間、皆様のご理解のもとに診察を行ってまいりましたが、令和4年12月27日(火) をもって閉院いたします。
長年お付き合い頂きました皆様に、心から感謝申し上げます。(令和4年10月吉日)
お久しぶりです。先日、院内の壁に、上記の張り紙をしました。私のクリニックは現在、市内で最も古いクリニックになってしまいました。6年前からは、新患受付を止めて、馴染みの患者さん(通院期間は7年~27年)だけを診察してきました。それでも、現在フォローしている患者さんは、350名くらいいます。この患者さんたちは、どこかのクリニックに転院して頂くことになるのですが、<どうぞお好きなクリニックに行ってください>というわけにはいきません。
精神科の場合、転院に際しては、治療の経過を書いた診療情報提供書(=紹介状)がとても重要なんです。精神障害の治療においては(精神病でも神経症でも)、どのよう状況で発病し、どのような治療で良くなったのか、症状の悪化や再発がどのような状況で起こったか、といった経過を知ることが、今後の治療においてとても重要で、引き継ぐ精神科医の今後の治療に反映されます。良質の診療情報提供書は、患者さんにとっても、引き継ぐ医者にとっても、宝物のようなものなんです(ちょっと言い過ぎかな?)。目の前の患者さんの症状は、問診でわかるけれど、過去においてどのような経過を取ったかについての客観的なデータは、患者さんに訊いても、ある程度しかわかりません。患者さんの記憶はとても曖昧で、時に真逆のことを記憶していることもあります。10年以上の前のことなど、患者さんばかりでなく、おじいちゃん先生もすっかり忘れてしまっていることが多々あります。
さて、350人分の宝物の作成に、おじいちゃん先生は、昨年12月より取り掛かったんです。休日返上で、午前中3時間、午後3時間の作業はとても骨の折れるものでした。患者さんによっては、1時間足らずで作成できるものもあれば、2日がかりでも上手く書けないものもありました。そして、今月中旬になってだいたいを書き上げることが出来たんです。頭の働きの衰えつつある、おじいちゃん先生は、そのことで頭がいっぱいで、とてもじゃないけど、ブログを書く余裕などありませんでした。でも、根気よくこの作業を続けたことで、多くの発見がありましたし、精神科臨床医として技量が上がったような気もします。もっとも、閉院する今になっては、時すでに遅し、という感はありますが?
今後しばらくは、診療情報提供書(宝物)の作成や、閉院準備にまつわる話をしていきたいと思っています。