入眠したのは深夜1:30を過ぎていたけれど、早朝4:54に自然に目が覚めた。女子テニスの試合は普段あまり観ないのですが、「この試合だけは観ておこう、冥土の土産になるかもしれない」、という思いでテレビの前に座った。全米オープン女子シングルス決勝、大坂なおみvsセリーナ・ウイリアムスの試合である。
大坂なおみは20歳。大阪生まれで、父親はハイチ系アメリカ人、母親は北海道根室市出身の日本人。苗字の「大坂」は母方から来ている。
早起きのおかげで、日本人女子初のグランドスラム制覇を生で観戦することができた。サービス、レシーブ、グランドストローク、フットワーク、戦術、戦略、身体コンディション、メンタルタフネス(感情のコントロール)など、全てにおいて女王セリーナ・ウイリアムスを上回った見事な勝利である。前日、錦織圭の準決勝敗退で意気消沈していた“おじいちゃん先生”にとっては、最高の贈り物であった。
この試合を観ていて私が最も感心したことは、大坂なおみが決勝戦の初舞台で、最高のパフォーマンスを発揮することができたということだ。もちろん、様々な要因があって、それらが全てうまくかみ合ったということは言うまでもない。それらの中で、最も大きな要因になったと思われるものは、“様々な思考や感情を手放して最後まで戦えた”ということだ。“無欲の勝利”というやつだ。試合中に心配や後悔などをすることなく、“今ここ、今ここ”と、一球一球に集中できたことだと思う。テニスにおいて、思考や感情をコントロールすることが最も難しいストロークは、サービスである。静止状態から打つサービスは、思考や感情が次々と湧き上がってくるストロークである(自覚できない無意識レベルで)。それ故に、あのフェデラーやナダルやジョコビッチでさえも(もちろん錦織圭も)、ここぞという時になるとファーストサービスが入らなくなる。ところが今日の大坂なおみは、試合を通して70%以上のファーストサービスの確率を維持し、なんと最後もサービスエースでゲームを締めくくった。最後まで“様々な執着から離れた集中状態”を保つことができたのだ。<まさか、大坂なおみが、ヴィパッサナー瞑想を習慣化しているなんてことはないでしょうね>?