私が模索している”手動瞑想認知療法”は、マインドフルネス認知療法(MBCT)を雛形としている。MBCTにおいては、瞑想をいかにして習慣化するかにこの治療法の成否がかかっている、ということが強調されている。患者さんが正しい瞑想技法を習得し、それが習慣化されたら、この治療法の大半が終了したと言っていいと思う。MBCTでは瞑想方法として、呼吸瞑想(ヴィパッサナー瞑想)を使い、手動瞑想認知療法では手動瞑想(ヴィパッサナー瞑想)を使う。仏教修行としてではなく、医療分野での効果を期待して、瞑想を習慣化するという点では、手動瞑想が呼吸瞑想よりも絶対的優位にあると思う。私は初めの5か月間は呼吸瞑想を使っていたが、技法上の難しさと、習慣化の壁があまりにも厚すぎて、退散せざるを得なかった。技法上の困難と習慣化の壁をどうしたら乗り越えられるか、と思案していた時に出会ったのが手動瞑想でした。手動瞑想を導入してから6か月が経過して、瞑想を習慣化できている患者さんが着々と増えている。そして、習慣化された人は皆、何らかの成果を上げている。そう言いながらもやはり、最大の課題は瞑想の習慣化である。瞑想技法以上に、“瞑想習慣化法”の必要性を感じている。

 

MBCTに述べられている、瞑想(呼吸瞑想)の習慣化に関する部分をぬきだしてみました。

 

 マインドフルネスは、「うまくいってない」ことを何でも「治療する」短期療法というよりはむしろ生活様式である。・・・生活の一部に組み込み、歯を磨いたり、風呂に入ったりのような日常のものとしてやっていくことである。・・・重要なのは、どのくらい長くやったかということよりも、マインドフルネスが「日常的なもの」になることである。

 

 規則的に毎日簡単な練習をした方が、時間は長いが不規則な練習よりも望ましいことがわかっている。「毎日やること」(どんなに短時間でも)の効果には驚くべきものがある・・・治療から最も効果を得る人とは宿題をきちんとやる人だ、ということも知っている。

 

                      (マインドフルネス認知療法:Z.V.シーガルより)