Y子さん(84歳)とK子さん(88歳),精神科診断名は心気症と過換気症候群で二人とも同じ。1人暮らしで、生活は自立し、服薬も自己管理できている。認知症は今のところなし。二人とも、あっちこっちの病院を受診するのを得意としている。来院するたびに歩行時のふらつきを訴える。今日の診察で、2人に手動瞑想を指導した。認知症はないものの、14ステップの手の動きを診察時間内にマスターしてもらうのは無理だし、インターネット動画も使えない。プラユキさんの、分解写真を見て独習するのはさらに困難。手始めに、14ステップの最初2ステップと最後の2ステップ(手のひらを左右交互に立てて伏せる動作)をやってもらった。どうもしっくりこない。次に、指瞑想をやってもらったが、これもしっくりこない。動きが小さすぎるようだ。そこで、手のひらを左右交互に30cmほど上げ下げするのをやってもらったところ、「これは分かりやすくて好いですね」「頭の体操にもなりそうですね」と反応良好。動作の大きさがこれくらいあった方が良いようだ。ついでに、歩行瞑想も指導。<歩くときは、足の裏の感覚に注意して、右、左、右、左、と確かめながら歩いてみてください>と。腕を組んで一緒に、右、左、右、左、と声かけながら、診察室の中を行ったり来たりした。Y子さん、笑顔を見せながら「うれしくなって、気持ちが軽くなった。頓服薬のまなくてもいいかも」と。歩行時のふらつきが軽くならないかと、私は秘かに期待している。1か月後の二人の受診が楽しみである。でも欲張りすぎたかな?「そんなことやりましたっけ」と言われたらどうしよう。