手動瞑想を導入する際の大まかな内容を紹介します。
① 説明には少なくとも30分はかかるので、双方に余裕のあるときを見計らう必要があります。患者さんの病状が不安定な時や、話したいことがある時は見合わせます。この人にこそやってもらいたいと思いつつ、3か月以上過ぎている人もいます。導入のタイミングはとても重要だと思う。「やってみよう」と思わせるタイミングである。
② 「これをやってみませんか」といって、プラユキ・ナラテボーさんの本からコピーした分解写真を取り出して見せる。大体の人はキョトンとした顔をする。
③ 「私がやりますから、見ていてください」と言って、ワンクール14動作をゆっくりとやってみせる。この沈黙がちょっと可笑しい。
④ 「これは何をやっているのかというと、手の位置を毎回パッパッと確認しています。 確認する瞬間に何が起こるかというと、思考がストップして考えられなくなります。私たちは常にものすごいスピードで考え事をしていますが、そのことには気づくことができません。考えないようにしようなんて思っても、そんな事はできません。無意識の中でも考え事をしています。過去の出来事の後悔や、将来の不安もそれにあたります。でも、この思考を止めるトレーニングを繰り返し続けていると、自分の考えていることに気づけるようになって、自分の思考を外から眺めるような感じになってきます。そうなると、いつも私が○○さんにアドバイスしているように、自分で自分にアドバイスできるようになってくるんです。すごいことでしょ、やつてみませんか。とりあえず次回までに1回15分間くらいやってみて感想を聴かせてくだい・・・・・・・・」 さらにこの5倍くらいの説明をしていますが、省略します。
⑤ 「ちょっと、一緒にやってみましょうか」と言って、3分~5分間くらい一緒にやる。「どうですか、意外に簡単でしょう」大体の患者さんは、この時点ではそう思って帰る。
⑥ 「インターネット環境があるなら、YouTubeで ’’手動瞑想’’ と検索をかければ、最初に出てくるのが、このプリントのプラユキさんの動画です。動作を覚えるだけでなく、話の内容をしっかりきいてくださいね。意味深いことをたくさん言っていますから、何回も繰り返しみてくださいね」以上。
このような説明1回だけで、すぐにやり始める人は少なく、受診のたびに「あれやってますか」と根気よく働きかける必要があります。手動瞑想で成果をあげた患者さんの症例を説明するのが効果的です。できれば目前の患者さんに似たケースを紹介するのがベストです。患者さんが現在どれくらい困っているか、医師との間にどれくらい信頼関係があるかも、瞑想を習慣化させるための大きな要因となります。開口一番、患者さんの方から「あれやってますよ」と言われた時には、思わずニヤついてしまいます。
*『手動瞑想をやってみようと思われる方へ』(2)*も参照ください。