暗愚舎利 音楽雑感4 「バルトーク ベルチャ四重奏団」(ヘッドホンで聴く室内楽) | angsyally1112のブログ

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バルチャQ.バルトーク四重奏曲全集

ベルチャ四重奏団でバルトークを聴いています。このCDは、5年ほど前に購入したまま棚に放置しておりました。
偶々聴いてみたら、これが素晴らしい。今日は、特に気に入った第5番をSMB-02ds.dac.ed,で聴きました。(このヘッドフォンは私が室内楽を聴く時のリファレンス(標準器)です。特にベートーベンとバルトークの四重奏曲と相性が良いです。)
特に第1楽章の展開部の迫力はー情感というか情念が立ち上って迫ってきます。初めてこの曲を聴いたような感動を覚えました。
ベートーベンの弦楽四重奏曲と並んでバルトークの弦楽四重奏曲は私の人生で、最も多く聴くことに時間を費やしてきた曲です。一旦その魅力にとりつかれた人は、私のように一生聴きつづけるのでしょう。
今まで購入した全集は20種以上になります。
どれもそれぞれ素晴らしい演奏ですが、その中でも特にお気に入りは、タカーチ四重奏団の新旧2種のCDです。
今回のベルチャ四重奏団のCDはその記憶を払拭してしまう程のインパクトがあります。
ベートーベンとバルトークの弦楽四重奏曲の魅力とは
それは、音楽が「きれい である事」が一番の価値ではないということです。
美しさと醜さの交錯する処、あるいは価値が逆転する処と言ったらいいのでしょうか。
そこでは、暗闇でうごめく無数のうじ虫にさえ感動を覚えるのです。
心の奥深く入り込み、私たちが封印してきた心の闇を白日のもとにさらけ出してしまうのです。
いつのまにかずかずかと土足で入って来て、心の琴線 を大いに刺激して去ってゆくというたちの悪い音楽なのです。

明日はやっと退院できそうです。