葛飾柴又の齋藤整骨院は、相撲取りが怪我をすると担ぎ込まれるところだと聞いていたので期待がありました。私は、ほとんど歩くことが出来ない状態なので、事務所のある浅草橋からタクシーに乗って行きました。午後の診療時間にまだ大夫時間があるにもかかわらず、待合室はいっぱいでした。受付で、「うちは保険効かないので、初診6000円です。いいですね。」と言われましたが、藁にも縋る思いで来ているのですから、直してくれるなら何と安いことか。

 

自分の番が来て、先生に診てもらうと、背中をさすったり、金属の丸いボールが二つついたもので、背中の筋をコロコロしたり、最後は横になり筋をバキバキと伸ばす手荒な施術がありました。「ちょっと立ってごらんなさい。」と先生に促されて、恐る恐る立ち上がってみると痛くありません。曲がっていた腰が真っ直ぐに伸びています。「歩いてごらんなさい。」と言われて、足を踏み出してみると歩けるのです。「大丈夫だね。じゃ、お大事に。」と送り出してもらいました。受付で湿布薬と漢方の飲み薬を貰い、お支払いを済ませて、本当にゆっくりですが、歩いて電車に乗って帰りました。これには本当に驚きました。西洋医学では、こんなこと出来ません。

 

齋藤整骨院で施す施術は、匡正術と呼ばれるものです。中国の漢方学と“気”、日本古来の柔術などを採り入れた日本独自の民間療法です。150年前から齋藤家でその民間療法を発展させてきたものだそうです。その匡正術を施すことのできる整骨院は匡正堂を冠につけて、例えば匡正堂齋藤整骨院と名乗ります。今ではその伝統の技を受け継いだ匡正堂を名乗る整骨院は都内近郊に何箇所かあります。実は、葛飾柴又の匡正堂齋藤整骨院は分院で、数年後、私がお世話になる永福町にある匡正堂齋藤整骨院が本院だということです。