昨今話題になった官邸スタッフの核武装発言。

 このニュースが流れるや否や、「罷免だ」、「進退を考えるべきだ」、と非難轟轟。

 非常に厳しい意見が与党、野党を問わず国会議員から噴出している。

 

 その前に、総理、高市女史の発言、「非核三原則の、持たず、造らず、は良いとして、持ち込ませずは検討の余地がある」、との発言があった。

 これらを総合的に判断すると、件(くだん)の核関連発言(武装論、持ち込み)と台湾問題に関する高市発言は微妙にリンクして来るが、官邸筋(高市政権)の狙いはそこだったのかもなあ~?。

 

 話は逸れるが、今は昔と違い核兵器のほとんどは原子力潜水艦搭載が主流、持ち込ませずを解禁と言っても的外れ?。

 女史は、台湾海峡の封鎖を戦艦(大和?=笑)云々と発言していたが、イージス艦なら分かるのだが……、ちょっとズレた(時代遅れの)感。

 現実とかけ離れたレベル、古~いカビの生えた様な戦力イメージしかお持ちでない高市女史に、我が国の防衛は本当に大丈夫かあ~?

 

 さて本題だが、わが日本国民の「核アレルギー」は相当なもので、「核兵器」と聞いただけで本能的に大仰な嫌悪を示すのはご承知の通り。

 但し、嫌悪本当の理由は、日本国内世論を巧妙にコントロールして来た米国による洗脳の結果だろう。

 

 数十年前、米国は、わが国(広島県、長崎県)対して核兵器を使用、甚大な被害をもたらした張本人(国)が、「原子力は平和利用」、のプロパガンダを拡散、何時の間にか(米国の)思い通りに動かされる日本国民。

 核兵器による大量殺戮の被災国でありながら、核兵器使用の実行国に、「核は平和のため」、と解説され納得している日本人は、ナイーブ(天真爛漫=馬鹿)で、超々お人好し?。

 

 米国は、戦後我が国を「核の傘」に取り込み、核兵器の日本独自保有を許さず常に監視して来た。

 傘に取り込まれた我が国政府の、何でも米国の言いなりになる原因はそこにある。

 我が国は、全て米国利益のため(経済政策、アジア・太平洋の安全保障等)、米国アジア戦略一つのパーツとして組み込まれている。

 

 米国はわが国に、「守ってやる(本当に?)代わりに用心棒代を寄こせ」、と要求、まるで反社(暴力団)の「みかじめ料を寄こせ」、と言っているのと同じ構図だ。(笑)

 *我が国は、在日米軍に対し、年間2千億円強の協力費(思いやり予算)を提供している。

 

 一見大人しそうで善人を装いながら、 「他人のふんどしで相撲を取るを良し」、とする姑息で狡猾な我が国民性も如何なものか。(笑)

 どっちもどっちだわなあ~。

 

 本題に戻るが、卑近の例で、「ウクライナ」がロシアによる侵略を受けたのは三年前。

 ウクライナはソビエト連邦時代、核兵器の配備をしていた関係で(核兵器備蓄国世界第三位)、連邦を離れ独立した後も核兵器を保有していたが、核兵器不拡散条約(NPT)に加盟するため、核兵器の廃棄(ロシアへの移管)を決めた時、数各国が調印した「ブタペスト覚書」とは以下。

 

  「ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンの三国が核兵器を放棄する代わりに、米国、ロシア、英国、(後に仏国、中国も個別で一部調印)が、当該三国の安全を保障する」、との趣旨で作成された協定書(4.Dec.1994)。

 

 ところが、その後の結果は御覧の通り、ウクライナは核兵器を手放した途端、ロシアから侵略を受け、国内至る所が戦場となり破壊し尽くされた。

 上記調印国はウクライナを守ったか?。

 

 「否」、だ!

 

 事もあろうに、協定調印国でもある元宗主国ロシアが、その強大な軍事力で、ウクライナへ侵攻したのは明らかな協定違反で、国連憲章違反だが、国際政治、国家間の対立は前述の通りだ。

 

 「守ってやる」、何とかしてやる」、は、「何もしない」、と同義語。(笑)

 

  一方、北朝鮮のキム・ジョンイルが核開発にシャカリキとなり、「核兵器」の保有に至った事実が、今の国家存続に繋がっている。

 

 上記二例は、「核兵器」取捨による明暗がくっきりと分かれた実例。

 

 「核兵器」は、決して使用は出来ないが、他国による侵略行為や、核兵器使用の抑止効果は絶大である。

 

 閑話休題。

 台湾問題へ踏み込んだ「腹に一物、高市発言」の影響が各方面に出ているようだが、どれもこれも実にチンケでカスの様な話ばかり。

 「パンダを返せ」、「渡航は自粛しろ」、日本人アーティストの公演は中止や中途で打ち切り等、まるで幼稚園児レベルの喧嘩の仕返し並み。

 「お前にはもう漫画は貸さない、おもちゃも触らせない」、の類で、お粗末すぎて大笑い。

 こんな低レベルの幼稚な幹部連中が習近平の足元で我先にゴロニャンの中国。本当に台湾へ侵攻など出来る?、大いに疑問だなあ~。

 

 話は本題に戻る。

 民主主義とは多数決が優先も、その前段として、「少数意見を充分に尊重すべし」、は最も重要な構成要件の一つだ。

 今回の官邸スタッフ発言、「核保有論」、を寄ってたかって非難、潰すのではなく、少数意見を尊重、十分に議論を尽くのが民主主義ではないのか?。

 

 米国の戦略に乗せられた、「核アレルギーに罹患している日本国民、子羊ちゃん達」、に阿って、国家国民の生命を軽視する与野党国会議員は本末転倒も甚だしい。

今、核保有を唱えれば国民から総スカンを喰らい、自身の選挙も政党の支持も地に落ちるのが怖いのだろうが、国会議員は国家国民の生命や財産を守る、守る切る義務があるのをお忘れか?。

 口先で平和を唱えるだけで国が守れるとでも?。 

 ウクライナを見ろっ!、と指摘したい。

 

 今の国会を見ていると、チマチマした事柄ばかりに力を入れ、政治をした気分になり悦に入るのは止せ、と叱責したい。

 国家として、本当の危険は何か、何が安全な手段なのか、様々な方面から検討を加え、有識者も入れて虚心坦懐、議論を尽くし、それを国民に対してオープンにするのが民主主義の基本だろ?。

 事は国家の安全保障、唐突な防衛費の増額~税負担増のゴリ押しだけではなく、国民に対し丁寧な説明が必要なのは言うまでもないだろう。

 

 国家国民の事より、自分の「議員生活維持」しか頭に無い国会議員は無駄飯食いの穀潰し、百害あって一利無しだ。

 「何もしない、出来ないなら、国会議員なんぞ辞めちまえ!」、と怒鳴りつけたい。

 

 被団協や広島県民、長崎県民の原爆被災者やそのご家族の方々には申し訳ないが、あなた方の受けた悲惨さは良く分かるけれど、再び同様の大惨事が繰り返される事は望まないだろう。

 早めの手立てこそ、大人の知恵(転ばぬ先の杖)だと考える。

 

 個人的には、核兵器廃絶は大賛成なのだが……。

 米、露、英、仏、中、その他、イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮、旧ソビエト連邦の数か国、が核兵器を現在も保有している。

 全ての国が核兵器を廃棄しさえすれば、我が国が保有する必要も無くなるのだが、現状では絵空事。

 核保有国は「核兵器」を絶対手放さないだろう。

 

 現在我が国は、全てが米国頼みで、独自の国家安全保障は限りなく脆弱だと思うのは、私一人ではないだろう。

 

 先般、中・露の爆撃機が宮古島の南方から北上、四国沖まで飛来したと言う。

 首都東京は目と鼻の先だわなあ~。

 

 この情報が流れた2日後には米、ニミッツ級最新鋭空母「ジョージ・ワシントン」(CVN 73)は、第5空母打撃群(CSG 5)の旗艦とし日本海に出現、空では、核兵器搭載可能なB52戦略爆撃機と自衛隊の戦闘機、F15、F35、と編隊を組んで示威飛行をする等、緊迫した状況が続いている。

 

 ところで、万一些細な諍い(戦闘機同士の小競り合い)から大きなトラブルに発展した場合、米国はわが国防衛に手を貸すだろうか?。
 

 ウクライナの状況を考えると、日米安全保障条約もブタペスト覚書も紙切れ一枚の話。

 確固たる保証は無い。

 

 こうした厳しい国際環境の中、核武装論をアレルギーだけの理由で封印するのは愚の骨頂。

 本当に、日本国家、国民を守り切る覚悟があるなら、核武装を含め全ての防衛手段の議論を尽くすのが筋だろう。

 

 まやかしの、春の温もりの様な平和主義的思想には憧れるが、現実は氷の様に冷たいのだ。

 

 全国会議員に告ぐ!!

 無駄飯ばかり食ってないで、真剣に国家国民の安全を考えろ!と叱責しておきたい。

 「核兵器は保有しない」、我が国は、「米国の核の傘」の下で充分との考え方が不安なのは、日米関係が悪化や破綻、行き違いがあった時のオプション、代替案が無い事。

 

 「自分は(核兵器を)持たないが、持っている人(国)に守って貰うんだ……」。

 

 こんな安直で無責任な国防論なんぞ、他国では聞いたことがないわ!!。

 

 国防のツートップ(高市、小泉)、もっとしっかりしろっwww!。