デスティニー 【第2章 14話】 | 『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』という小説を書いています。
どうぞ御気軽にご覧下さい♪

2014/12/01
多忙でしたがやっと余裕ができました!
まだ忙しい生活が続きますが
休み休み更新していけたらと思います!
忘れ去られているとは思いますが
またよろしくお願いします♪

☆速水綾

「私も・・・行きたくないよ」


だけど。

行かないでなんて言われても。



私だって、辛いのに。


蒸し返されても。


すると、その時――――――


トントン。


ドアのノック音が響いた。

「・・・・・・――――っぁ、綾・・・・・?」


どうやらノックの主は寿々だったようで、


「は・・・はいっ」


必死で涙声を取りつくろって、立ちあがろうとした、その時。


輝が私の浴衣の帯をぐいっと引っ張った。


ゆるめに巻かれていた帯は私の腰からするりと抜け、足元に落ちる。


そのあと何が起きるかと言えば、私の浴衣はただの羽織りもののようになってしまうことだ。


当然、浴衣の下は下着一枚・・・・。


「こ、輝!?」

隠そうにも、輝が力の限り私を抱きしめているので隠せない。


「・・・・こうすれば、お前は出れないだろ」

「す、寿々だから平気だよ!」



「・・・・・他の男に裸晒したら許さないよ?」



・・・・・・


輝らしくない、殺気を孕んだ声。


「・・・・・・・・で、でも・・・・出ないと・・・」


「・・・・・・・・出るな。・・・・・今はこのままで・・・・」


輝が、いちだんと強く私を抱きしめる。

もう背骨や肋骨がぎしぎしと軋むほどに抱きしめられているのに。

「・・・っこ、輝・・・・」

「・・・じゃあ、お前は俺以外の男に裸晒す気なのか」

「そ、そんなんじゃ・・・!!!」

「じゃあ、抱きしめろ」


「・・・へっ・・・?」



「・・・・・・・・抱きしめろって、言ってんだよ・・・」


・・・・・・・・さっきの殺気を孕んだ声とは裏腹に、潤みきった声。

「・・・・・・はい・・・・っ」


私の胸元と、輝の顔がぴたりと密着した。


「・・・・・な・・・ぁ、綾・・・・」


「うん・・・・・」


「・・・・・・・・離れたら、終わっちまうのか・・な・・・・?」


「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・終わらないよな、俺たち・・・・?」


「・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・なぁ、綾―――――」


私は我慢できなくなって、輝の顔をぐいっと持ち上げた。


驚いたような輝の表情が、滲んだ視界のむこうに見えた。


「・・・・・・・わ、私は・・・・・」


「・・・・・」


「私は、終わりたくない・・・・・!!

 絶対に、嫌だ・・・・
 
 どんなに離れても、輝といっしょがいい・・・・!!!!ずっと、輝が好きでいたい――――」


半裸の上半身が、床の畳に叩きつけられた。


「・・・・・・弱音はいて、悪かった」


おどろいて輝の目をじっと見つめた。


「・・・・・・お前の事、絶対に覚えておきたいから」




「・・・・・・・・抱かせて、ください――――」



***



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最後までご閲覧くださりありがとうございました!

次回、少々性描写が含まれますので、

苦手な方に不快な思いをさせてしまうかもしれません。

私もあまり過激な文章、生々しい文章は控えたいと思っておりますので(官能小説ではないので・・・)、

次回、よろしければ読んで頂きたいと思います。

よろしくお願い致します。


愛咲