デスティニー 【第1章 13話】 | 『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』という小説を書いています。
どうぞ御気軽にご覧下さい♪

2014/12/01
多忙でしたがやっと余裕ができました!
まだ忙しい生活が続きますが
休み休み更新していけたらと思います!
忘れ去られているとは思いますが
またよろしくお願いします♪

翌日。

これ以上のプール日和はないというくらいに、その日は晴天だった。

朝から、窓に太陽の光が反射している。

枕元の時計を見ると、まだ7時半だった。

となりの布団で寝ている二人は、まだ寝息を立てている。

「・・・・ふぁー・・・」

もう少し寝たかったがお母さんの手伝いをしようと思い、枕元に置いておいた着替えを取って着替え、下に降りた。

下に降りて歯磨きをし、キッチンに行くとお母さんがいた。

「あら綾、おはよう。早いわね」

「お母さんこそ、今日は仕事ないの?」

「今日は祝日だからね。OLは休みだよ」

お母さんがOLという言葉に値するのかが疑問だったが、この質問はやめておくことにした。

「手伝うよ」

「あら、ありがとう。あ、あそこに皆のお弁当置いてあるからね」

「え、作ってくれたの?」

「うん。6人分ね。大変だったわよ(笑)」

「ありがとう、お母さん!」

「ん。男の子のは多めにしてあるからね。昨日、ちゃんとアレルギーとか苦手なものが無いか聞いておいて良かったわ」

「あ、皆何でも好きだよ」

「まぁね。綾もこれと言って苦手なものはないものね」

「うん。まぁ嫌いなものはあるけど(笑)」

すると、階段に輝と優斗と拓くんが現れた。

「あ、おはよう!」

「おはよう」

「おはようございますー」

「おはようございます・・・」

「おっはようございます!」

この返事の仕方で、誰が誰だか見なくても予想はつく。

すると、輝が一番に私のところに来た。

「おはよ、綾」

「おはよう」

「おはよう、輝くん」

「おはようございます」

「よく寝れた?」

「あぁ。全然・・・拓のいびきがうるさくて、そっちで眠れなかったよ」

「(笑)そりゃよかった」

「水瀬と亜衣は?」

「まだ寝てる・・・かな?」

「優斗に行ったら起こしてくるかもな(笑)」

「いやー、でも着替えてたらまずくない?」

「確かに・・・」

「じゃあ、私行ってくるね」

キッチンを出て上に上がると、ちょうど寿々と亜衣が着替えて出てきたところだった。

「あ、おはよう」

「っはよー」

「おはよ~」

「男子は?」

「ついさっき、下に来たよ」

「うわぁ先越された~っ」

「なに勝手に対抗心張ってんのさ・・・ほら早く降りてー・・・」

「亜衣の寝ぼけた声って可愛いねー」

「寿々が寝ぼけてると優しくて怖いよ・・・いてっ・・・」

そんな会話が面白くて、私は後ろでくすくす笑いながらふたりに付いて行った。

***

朝ごはんも食べ終わり、身支度も終え、お弁当も持ち、いざ出発と外に出た。

「よし!じゃあ行ってきますー」

「行ってらっしゃい。8時までには帰ってきてね」

「はーい」

「よし!じゃあ行こうか」

「「「「「おーう!」」」」」

真夏の炎天下の元、私たちのいるところだけさわやかな風が吹いている気がした。


またしても昨日のグループに分かれて行動している。

荷物を取りに行ったらバス停に集合、ということになっているのだ。

「あー、プール日和だねー今日は!」

「早く入りてー・・・くそあっつい」

「まだ9月だよな?」

「9月上旬!今年は暑いからプールまだあいてるんだって」

「マジで?本当に?」

「本当だよ!さっきちゃんと調べてきたから」

「それならいいんだよ・・・」

優斗が汗びっしょりになって言った。

隣の輝を見ると、これまた汗びっしょりだった。

私はバッグから多めに持ってきたタオルを取り出して、

「はい。今日あっついから、多めに持ってきたんだ」

「うわ、ありがと!!」

「さんきゅ・・・」

そんなこんなで、本当は30分しか経っていないのに、1時間半くらい外にいたように思えた。

***

「やっと着いたぁー!!!!!!」

コミュニティバスに揺られ、30分。

この広い屋外プールが目の前に広がっている。

「やっと着いたな、本当に・・・」

輝がため息をついた。

「さ、早く入ろうよっっ!!」

「綾、珍しくハイテンションだな(笑)」

輝が笑った。

「もー疲れたからさー、早く入りたいなって・・・みんな、券買ってくるから250円集めますよー」

「おー、さんきゅ」

「ありがと」

「よろしく」

「はい」

「どもー」

最後に自分の250円をてのひらにちゃりんと落とした。

「よし、と!」

券売機に走って向かい、すぐさま6枚券を買った。

「はーい、買ってきたよっ」

「さすが綾!安定の速さ(笑)」

「安定のマイリス、みたいな?(笑)」

「何それー」

「あー多分ネット厨にしか分からない(笑)」

「ま、いいから早く入ろうぜ!」

「おーう!」

勢いよくロッカールームに飛び込み、みんな3分くらいで着替えた。

さすがに女子は時間がかかった。

髪を結んだりとか、着替えたりとか、周りに気を遣うからだ。

「ふー、着替え終わった・・・」

私は、ビキニとは少し違う、セパレートが短くなったような水着・・・?

で、寿々はサロペットの様な水着。

亜衣はこれまた自信ありげにビキニ。

「・・・・胸ないくせに・・・」

私がぼそっと言うと、

「何ようもう!」

と、ぽかぽかと叩いてきた。

「ほら醜い争いしないで早く!男子が待ってるよ」

「あ、はーい」

「もう!!綾ってば!!」

追いかけられながら外に飛び出すと、入口のすぐ横に男子が立っていてびっくりした。

「あ、ごめんねお待たせし・・・・・・て・・・・」

・・・・・

変態!!!!!!!!

「「「ちょっとどこ見てんの!?!?!」」」

私たち女子は、自分の体に投げかけられる異様な視線に違和感を感じたのか、ハモッて抗議した。

「「「いや・・・」」」

「もう!!行くよ!?」

すると、輝が私の手をグイッと引っ張った。

「なんで1人で行こうとするんだよ・・・」

「だって変な目で見るから!!」

「彼女が可愛いと思うの当たり前だろ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」

私は恥ずかしさのあまり涙目になっていた。

「・・・・可愛いから見てたんだよ!悪いか」

「・・・・・・・・・・・・・・・・え・・ぇぇ・・・?」

目に溜めていた涙がとうとう零れてしまった。

「・・・何だよお前、最近よく泣くな(笑)」

「だってーっ・・・・」

輝は私の涙をぐしっと拭って、

「ほら、行くぞ」

と、私の腕を強引に引いた。

「・・・・・・うん!」

前を見ると、亜衣たちはもう真夏の太陽の下にいた。

***

↓この小説は、ニヤけられる小説を目指しています(笑)ニヤけてしまった方はぜひお願いします(笑)↓