います
ある紳士の先輩さんは…
いつも廊下の端から端まで歩き続けて

端までたどり着くと
Uターンして
繰り返し、繰り返し…

一日中、楽しそうに背筋をぴーん
として
ニコニコしながらウォーキングしているよ
また、お嬢さんの先輩さんは
私達が談話室でお茶🍵していると
遠慮気味にこっそりと入ってきて
両手を合わせて拝みながら…
「すいませんが…ちょっと教えてくださいな…
どこに行ったら、家に帰れますか…⁉️
どこが出口ですか…⁉️
わからしませんのや…
」って言われます
どうして、自分がここにいるのか…
ここは、一体どこなのか⁉️
ある日、突然、気付いたら…知らない場所にいて
知らない人たちに囲まれて…
誰に何を聞いたらいいのやら…
どうしたら家に帰れるのやら…
不安で不安で仕方なく…
そのうち、食事の時間が来れば…
「ご飯食べようか⁉️
」と言われ…
知らない人が自分の名前を呼んで
「こっちにおいでー
」と言われ…
一人ぼっちで別世界に連れてこられたような…
そんな気分なんだろうなぁー
早く…この先輩さんが慣れるといいな…
馴染みの人の顔が増えて
落ち着ける場所に早く慣れると安心出来るよね…
元気いっぱいの気の強い先輩さんは
壁をどんどん
叩く‼️
「ちょっと‼️開けてー
なんやこれは‼️はよ開けんかい
」
この先輩さんも、なんとかして脱出しようと
頑張る💪
手が痛くなると…
靴を👟脱いで…
その靴で👟バシバシ叩く‼️

入所したすぐの人達は…いろーんな形で
自己表現してる






認知症になると、別人のように見えることがよくある
子供のようになったり
優しかった人が暴言を吐いたり…
お上品だった人が食べ物をガツガツ食べたり…
徘徊したり…
でも、思ったんだぁー
その人が、やっと何ものにも縛られず…
本当はやりたかったこと
出せなかった思いを、やっと我慢せずに
表すことが出来る…そんな…
神様からの最後のギフトなんだなぁ
って
もちろん、介護する家族にとっては
大変なことばかり…
でも…私がしっかりしなくっちゃいけない
…って
やりたいことや言いたいことを…長い間…
我慢してきた本人にとっては
幸せなことなんじゃないかなって…
母は気丈に働いて
女手一つで私をしっかりと育ててくれた…
ご飯を作れば



私に一番大きなお肉、魚🐟をくれて
美味しいところ、多めの量を私の前に出してくれた
イチゴを買えば…てんこ盛りのイチゴを私にくれて
自分は、ちょこっと食べるだけ
「母さんはええから、食べ❣️食べ❣️」って
そして、一人ぼっちで寂しくても
寂しいって言えば、私が心配するから…って
ずーーっと言えずに我慢して…我慢して…
寂しん坊になって…
認知症になって、やっと
素直に…誰に遠慮することもなく…
言えなかった思い
出来なかった事

それを表せたんだよね
母が認知症になってくれたお蔭で
母の本当の思いを知ることが出来たように思うよ
母さんは寂しいんだよ‼️
一人の夜は怖いんだよ‼️
一人ぼっちの食事は辛いんだよ‼️
あんたのそばに居たいんだよ‼️
不安で、寂しくてたまらないんだよ‼️
誰かに側にいて欲しい‼️
もう…一人ぼっちは嫌なんだぁーーー

母が我慢して‼️我慢して‼️我慢して‼️
やっと…自分の身体を使って
私に送ることが出来た…SOS…

母の認知症…そう思ったよ
だから、私にとっては介護は
悪いことばかりじゃなかった
ずーーっと今まで…母に頼って
何でも守ってもらって…
困った時は母が全部助けてくれて
私は順調にそれまでの人生を歩んでこれた
どんな事も、母はどーんと構えて
なんとかなる‼️って、安心して乗り越えさせてくれた
その母に相談出来なくなって
私は自分で考え、もがき苦しみながらも…
自力で乗り越える強さを得ることが出来た
やっと、自立出来た
その為に、母はもう大丈夫だろう‼️
さぁー自分の力で乗り越えてごらん
って
自分の身体を私に預けてくれたんだろうなぁ
在宅が困難になって、いろーんな施設を訪ねた
グループホームも何件も🏠見に行ったよ
少しでも、母が落ち着ける場所…
笑顔でいれる場所…
安心できる場所…
もちろん、一人で生活出来るならば
自宅ほどいい場所はないに決まってる
でも、誰かの手が必要になり…
自宅で制限される事が多くなると
そこは、母にとって居心地の悪い場所になってしまう
あるグループホームで忘れられない話を聞いた
「家族さんによっては
亡くなった時にだけ、連絡くれればいいので
後はすべて、お任せします
と言われることも
よくあるんですよー」と…
それは、珍しくないことらしい…
「とにかく、それ以外は連絡しないでください」と…
みんな色々な家族の形…環境がある…
その家族さんには家族さんの思い…事情…
どちらがどうとかではなく…
施設でいろーんな先輩さんにお会いして…
面会に毎日来てもらってるおばちゃんは
子供のような👶顔をして…
娘さんの横で…ただ、ただ微笑んでる
だーれも家族さんが来ない人達は私が行くと…
「また来てな❣️」
「ありがとう❣️」って手を振ってくれるんだ
この人達の殆どが、父であり母だった人達

子供達の為に働いて…
母親はお腹に宿ったからには、何とかして外に出さなくてはいけない
痛くても苦しくても…例え嫌であったにしても…
その苦しみ、痛みを乗り越えて産んでくれたんだよね
もしかしたら…
文句を言いながら…劣等感を植え付けながら
時には叩きながら…育てて来たかもしれない
だから…
もう顔も見たくない‼️
勝手にいなくなってくれ‼️って思う子供達も
たくさんいるかもしれない…
自分の家庭もあって…もう迷惑なんだよ…って
そんな人達もたくさんいると思う…
私もそう思った時があるから、わかるんだよ
大嫌いな親…尊敬なんて出来るはずない‼️
例え…それでもいいんだと思う…
だけど、もう…
親子として出会うことがないかもしれない…
今世のご縁だとしたら
この世に生み出してくれた…その一点にだけ
心の中で…一回だけでも
「ありがとう…
」って
その言葉をかけてあげて欲しいなぁ…って
施設にいるたくさんの父や母を見てて
願わずにいられない…


みんなどの人も、会えない子供達や孫のことを
遠ーい目をして教えてくださる…
生きてきて…笑ったことのない人はいない…
そう思うんだよ…
もし、大切な誰かが今一緒にいるなら…
それは
やっぱり父、母がこの世に出してくれたから…
施設にいる人達の中には
もしかしたら、家族に会わないまま…
さよならも言わず…静かに…
あちらに還る人がいるかもしれない
何にも文句も言わず、黙って…
幼い頃の子供達の
顔を
幸せそうに思い浮かべながら…
穏やかに還るかもしれない
そんな一生懸命…生きてきた人達に
子供達からどんな思いであれ…
心の中のありがとうの言葉が届くといーな
施設に行くと
いつも出会う先輩さん達…
一人でも多くの先輩さんの笑顔が増えますように
地球に生まれてきて…
楽しかったなぁー
息子や娘に恵まれて幸せだったなぁー
孫たちに出会えて、嬉しかったなぁー
って
笑顔で…
残された日々を穏やかに過ごして欲しいなぁ
そう思います
みーんな…みーんな…
ただ…ただ…そこに居て…
暴れていた人も、文句を言ってた人も…
だんだんと…静かに赤ちゃんのように
返っていくから…
同じように…
還る道のりを体験するのだから
最後に、この地球🌏を見るとき、
きっと、誰もが愛した人を思い出すのだと…
思うから…
ありがとねーーーー



