1.お知らせ


最初にお知らせです。

既に、Facebook、ブログ、ツイッター等でご存じの方も多いと思いますが・・

3月30日、とごういづみさん、他児相被害者、支援者の方々で佐世保市において街頭演説を行いました。


その模様がとごうさんのブログ、さつきさんのブログで紹介されています。

ダウン


佐世保児童相談所問題。島瀬公園前のアーケード内で街頭演説集会をして来た?

http://ameblo.jp/king-sekaifrom/entry-12008111193.html


とごういづみさん街頭演説報告です。

http://ameblo.jp/042-3/entry-12008142077.html




<写真は、アップブログより引用させていただきました。ペコリ


是非、ご覧くださいね。お願い



2.論文紹介


今回も「児童養護施設の職員が抱える向精神薬投与への揺らぎとジレンマ」(福祉社会学研究10掲載 吉田耕平 著)を紹介させていただきます。


今回は、施設職員が語った「向精神薬以外の方法」「コミュニケーションツールとしての向精神薬投与」(137頁~139頁)を紹介します。


とごうさんのブログの中の山下記者の記事にもありますように、「向精神薬は、あくまで医師の指示に基づいて投与している」と児童相談所側は申していますが・・果たしてホントなのでしょうか?

児童養護施設の職員が真実を語っています。

<参照:4.2節  >



※論文引用部分は太字としています。

※気になる部分は赤太字としています。

※略語は()で正式名称を入れています。

 リンクも貼らせていただきました。

※奈々草の感想は最後に青字で書かせていただきました。




4.4 向精神薬以外の方法


4.2節 で、Bさんは施設職員に対して「向精神薬以外の方法」はないかと問いかけていたが、施設職員はとまどいながらも、医療的ケアに頼ろうとする姿勢があった。



しかし同時に、施設職員は向精神薬を使わなくても、実践の中で子どもの行動が落ち着く術も知っていた。



そのひとつは、子どもと施設職員が1対1でかかわることができる環境である。

Aさんは「子どもは大人が1対1でかかわることのできる時間を持てれば落ちついていられるし、薬の必要はないと思うよ」

「1対1のかかわりができるように、職員の人員配置を増やすなど、支援ができる環境が整えば良いけど、予算的に無理があると思う・・・」とコメントしている。



そこで、児童養護施設の地域小規模化の動きについても問うてみたところ、Aさんは施設職員の負担の増加をあげた。

「最近は小規模化の動きもあるけど、小規模は子どもにとって良くても職員の負担が大きくてつぶれてしまう可能性があるんよ」。



続けて、Aさんは「私は里親が一番理想だと思って、〇〇ちゃんを週末里親や養育里親に出せないか、児童相談所に聞いているところよ」と、「里親委託」という選択肢をあげていた。

しかし、Aさんは里親がみつからなかったときのために「それが、もしダメなら情短(情緒障害児短期治療施設) への措置変更も視野に入れて動いとるよ」と情短という可能性も示唆していた。



次に、心理療法担当職員のBさんは「私は薬が必要な子どもには使うべきだと思う」

「ただ、薬を使うまでに職員ができることを、たとえば環境を整えるなどしたうえで、薬は最終手段にするべきだとおもっとる」

「投薬がはじまっても、施設の環境が改善されなければ投薬の意味がないんじゃないかな」と施設職員にできることはないかと模索している。



そして、筆者が子どもに対する向精神薬投与について問いかけたときに、Cさんは次のような話をしてくれた。

「子どもに薬を飲ませないとダメなのかな」

子どもやって嫌なこともあるだろうし、施設に不満を感じて走り出したり、飛び出したりしたら、職員が一緒になって走ったらいいんじゃないの

「この前も〔子どもが〕パニックになったとき雨の中外に走り出したけど、〔私は〕一緒になって走ったよ」とCさんは向精神薬の必要はないと述べている。



4.5 コミュニケーションツールとしての向精神薬投与



子どもへの思いについてDさんの話を聞くことができた。

「女の子なんかは、薬を渡し忘れたら自分から求めてくるよ」

「それは、薬を渡されるときや、飲むときに職員と1対1になれるからかもしれんけど、職員を独占したいんだと思う」

「1対1で外出できるときに喜んでついてくるのと同じで、かかわってほしいんだと思うよ」。



向精神薬は、施設の管理上看護師が勤務にいないときには、施設職員が管理している。

施設の運営上、施設職員がどうしても手薄になり、子どもの対応に追われてしまうと向精神薬を渡し忘れてしまうことがある。



その時の状況をDさんは振り返り、「薬を渡し忘れていたら自分から求めてくる」

子どもの行動をみて薬物依存ではなく、施設職員を独り占めしたいという思いをくみ取っている。

つまり、子どもは、向精神薬を職員との関係をつなぐコミュニケーションツールのひとつとして利用しているのではないか、という見方がここで示されている。



施設Xは施設職員と子どもが基本的に1対1で出かけられるのは児童相談所への通所や病気にかかり病院に行くとき、子どもの誕生日外食、クリスマスプレゼントを購入するときである。



普段、施設職員と子どもは土日に公園に遊びに行くにしても、買い物に行くにしても他の誰かが加わるため、子どもが施設職員を独り占めすることはできない。



3.奈々草の感想等



子どもへの向精神薬投与は、子どもの脳はじめ心身への影響、将来のことを考え、最終的手段で最小限にすべきです。

これは、児童養護施設に限らず、家庭の子どもへも同様です。


しかし、現在は学校でも「発達障〇」の早期発見を謳い、医療機関につなげ、服薬というパターンができています。

最初に薬ありきになっています。


1対1で関われば、子どもが落ち着くのだったら、薬は必要ありません。

それを知りながら、負担軽減や予算の関係で仕方ないと服用させていることには、怒りを感じます。

「子どもを何だと思っているのだ!」と・・・・・パンチ!


こういうことを言うと、「現場は大変なんだ!」「あなたは現場のこと何もわかってないから。」「児童養護施設職員は頑張っている。いっぱいいっぱいなんだ。」という意見も出てくるでしょう。



だけどですね・・・前にも言いましたが、現場は職員のためのものではないのです。

あくまで子どものためにあるのです。


子どもが不利益を被っているのだったら、改善しないといけないのです。

職員が頑張っているからといって、子どもが受ける被害が許されるはずがないのです。


子どもがもし、医療事故に遭ってしまったら・・・

「医師や看護職員は頑張っていたのだから・・・」と許せますか?諦められますか?




PS:

こちらダウンのブログも是非お読みくださいね。

「“薬漬け”にはなりたくない~向精神薬をのむ子ども~
 http://ameblo.jp/angsanaorchard/entry-12007461674.html

 angsanaorchard さんのブログです。


ブログ記事に貼ってあるリンクも是非お読みくださいね。