今日は金曜日。
毎週金曜日は卒業していく生徒がいます。
クラスは午前中で終わりで、お昼に小さな卒業セレモニーがあり、午後は休講です。
この日はBellaの卒業日。
来週からはBrisbaneで仕事を始めるようです。
たった5日間しか一緒にいなかったのに、クラスで勉学を共にし、笑いあった仲間がいなくなるのはとても寂しかったです。
金曜日は永遠に寂しい日になるんだな。Andrewは今までに何名の生徒を見送ってきたのだろうか。先生ってちょっと寂しい仕事だな。
この日は、この週、交通事故で亡くなった生徒のお別れセレモニーが近くの教会で行われました。
会ったことも話したこともない生徒なのに、遺影を眺めながらAmazing Graceを歌いボロボロ涙を流してしまいました。初めてこの歌の意味を理解した気がします。
私と同じく語学習得の目的があってひとりオーストラリアに来たのにこんな結果になってしまうなんて。
ご家族はどんなに悲しんでいるか。
ご本人はどんなに無念だっただろうか。
ホストマザーは看護師だったので、事故があった日に話をしてくれました。
即死だったの、と。
異国の地で一瞬にして命が奪われるなんて。
両親の為にも安全には気をつけて元気に帰国しなきゃいけないな。彼女の死は絶対に誰も無駄にできません。
どうかどうか安らかに。そんな想いで教会をあとにしました。
午後はクラスメイトとBellaのアパートメントで行われるpartyに行きました。
Ianは黙々とテーブルや椅子を運んだり、冷蔵庫にビール瓶を冷やしたりしていました。
こんなに動く男性の姿を初めて見ました。
私がキッチンでお皿の準備をしていると、横に来て手伝ってくれました。
もちろんただ手伝うわけではなく、お皿をわざと高いところに置いて取れなくしたり、10枚一気に渡せばいいのに1枚ずつじらしながら渡したり、私たちは何てことない作業まで楽しんでいました。
意地悪されたり、優しくされたり、
私の心はローラーコースターのようにスリルと楽しさと安堵感で満たされました。
でも、好きになったらいけない人。
日本で、家族とよく海辺のエスニック料理のお店で食事をすることがあったけど、トムヤムクンだけは苦手でした。
なのにタイ人の女の子がトムヤムクンを作って持って来ていました。匂いだけでイヤなのに、食べてみて!と笑顔で言われたので断れず頂くと、驚く美味しさでした。
変な臭みがなくコクのあるスパイスのスープでした。
それ以来、トムヤムクンは大好きな料理となりました。
(昨年、妊娠がわかった日にもランチにトムヤムクンを食べていました。)
皆でゲームをしたり音楽を流して歌ったり踊ったり、楽しいpartyは終わり、解散となりました。
暑かったこの日、夕食の約束をしていたクラスメイトとしゃべりながらダラダラ歩いていると、一台の車がとまりました。
ん、レクサス?
運転席を見るとIanの姿がありました。
暑いから送っていくよ、と。
留学生で車を持っている人は珍しかったのでビックリしました。
私はちょっと恥ずかしくなり、後部座席に座りました。バックミラー越しに見る姿に、話しかける度に振り返る姿にドキドキして、彼の大人らしい振る舞いに完全にやられてしまいました。
クラスメイトのマンションに着き、ありがとう!良い週末を!と言うと、Maiもね、と静かに言い、勢いよく車を走らせて消えて行きました。
この後、彼女を迎えに行くのだろうか。
2人で週末を過ごすのだろうか。