昨夜は認知症セミナーin尼崎に参加しました。

会場の尼崎市中小企業センターさんには
定員400名のところ399名がご参加とのことで
平日にも関わらず多くの人が来られていました。

ご自身も認知症介護者という栗岡紀世美さんの司会で
今回の特別講演の講師でいらっしゃる、

名古屋フォレストクリニック院長 河野和彦先生のご講演

 『認知症はここまでよくなる』
    ~コウノメソッドの挑戦~ 
 が始まりました。

名古屋大学で初めて認知症外来を創設され、
ご自身の30年間にわたる認知症治療経験をもとに
編み出した治療体系「コウノメソッド」を提唱され、
新規の患者さんだけでも年間1200人以上診断なさっておられます。

コウノメソッドとは 
星

①家庭天秤法

  薬の副作用を出さないために介護者が薬を加減すること

②介護者保護主義

  患者と介護者の一方しか救えないときは介護者を救うこと

③サプリメントの活用を処方哲学とし、
 アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、
 前頭側頭型認知症(ピック病)、混合型認知症のタイプ別に
 薬の量や種類を調整し、サプリメントを活用することで、
 陽性症状の強い認知症の方でも家庭介護が続けられるように
 処方することを主眼として
 一般公開されている薬物療法マニュアルです。
  「ドクタ-コウノの認知症ブログ」で
 全国の実践医地図も記載されています。
   
http://nagoyaforest.blog.jp/

河野先生は国内の認知症医療を立て直す必要があるとして、
今の制度と現状、コウノメソッドについてお話くださいました。

・誤った医療
  診断にお金を使い過ぎ(大きな病院では高額になってしまう)
  中核薬のうそ
  病院連携の無意味

・コウノメソッド
  精密な診断はしなくてよい
  患者に合った量:その時に応じたものを、さじ加減で処方
  昔からある安い薬を使用する
  かかりつけ医が診る

介護者が薬の副作用の知識を得ること
量を調整する必要性を強く仰っていました。

4大認知症とされている
アルツハイマー型・ピック病・レビー小体型・脳血管性
大切なことは「病型よりキャラクター」とのことです。

これは病理学(西洋医学)としての診断ではなく
東洋医学に基づいた捉え方だそうですクローバー

そして「中核薬のうそ」として
製薬会社と学会、病院との関係性についてのご説明がありました。

厚労省のガイドラインは増量指導一色であり、
パーキンソン病・うつ病・認知症は
よくならなければ増量しなさいという指導がされているそうで、
薬が蓄積しがちな年輩者には大きな副作用が出てしまいます。
副作用には、アレルギー・誤治・過剰・ドパミン動揺や
禁忌もありますので、お薬のことをよく知ることが必要とのことで、
先生は、介護をする方々に穏やかで普通の生活をしてほしいと
薬は介護者の為に出されているそうです。

『認知症を改善させる方法』 として

・くすりの副作用を回避する知恵
・健康補助食品の活用、自費診療の利用
・コウノメソッドを実践してくれる医師にかかる

を挙げて、せん妄を点滴と内服で一発制御
認知症+意識障害を覚醒させた処方のご説明
世間では治しにくいとされている、
ピック症・レビー小体型の治しやすさをお話されました。
これについては著書も出しておられます 本

『奇跡的改善への道』

・副作用を回避すること
・コウノメソッドで治す  

病院がコウノメソッドを嫌う理由として…

・自費診療が含まれるから(儲け主義と勘違いされやすい)
・健康補助食品を推奨するから
・悪口を言われるから

ですので、謙虚な先生を見つけて
その医者を洗脳することです(笑)と仰っていました。

症例では認知症だけではなく、
自閉スペクトラム症、10代の多動性障害、発達障害の方々が
コウノメソッドで劇的に改善された様子も紹介されました。

最後に見せてくださったビデオ映像では
車椅子で来られたり、足元がおぼつかない状態が
15分後には立って歩くことが出来たり、
介添え無しにお一人で歩かれるまでに改善された方もあって
会場にどよめきと感嘆の声が上がっていました 
星

もちろん全てが改善するわけではありませんが
こういう方法があると知ることはとても大切に思えました。

ご講演後、コウノメソッド実践医である、
尼崎の長尾クリニック院長 長尾和宏先生は
「一般社団法人・抗認知症薬の適量処方を実現する会」で
同じように実践を始めておられる先生方と共に
患者さん主体の医療を取り戻していきたいと仰っておられました。

たとえ認知症を患っておられたとしても
その方らしくご家族と共に穏やかで楽しい日々を過ごせるように
知識と認識を得て自発的に行動することが大切になりますね
クローバー(*^_^*)