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エンジェルへ来社されたＳ子さんは
きちんとした身なりの
お父さんと同行した
「Ｓ子の父でございます」
丁寧に頭を下げて挨拶をし
面談室の席につかれた
「山崎さん。娘から調査をしたという話は聞きいております
今日は少し心配になって同席させて頂き申しわけありません」
物腰の優しいお父さん
「いえ。いえ。どうぞどうぞ～
」
エンジェル
事務所には
友達・兄弟・親子・・・
親しい人を連れて訪問される
多い時には５～６人の付き添いで来社され
狭い面談室は窮屈になるのだが
エンジェル山崎からすれば
第３者がいるほうが話しやすいかもしれない
探偵社に訪問するときは
とても不安な気持ちになるもので・・・
『騙されないか？』
『無理に契約されないか？』
『個人情報を何処まで話していいのか？』
もろもろの心配がついてまわって
当たり前だと思う
本人以外の人は
冷静に客観的に話を聞く事ができるので
エンジェルの良心的さは（自分で言ってスミマセンっ）
第３者の方が感じ取るのは早い
「娘夫婦の事ですが・・・まあ・・・どの夫婦にも
いざこざは多かれ少なかれあるんですが・・・
ここまでになっているとは思ってませんでした・・・
」
心配そうに話しだすお父さん
「うん・・・ごめん。心配かけると思って・・・
最初は・・・・言えなかってん・・・・
」
ハンカチを目にあて泣き出すＳ子さん
旦那との深いトラブルは・・・
最後の最後まで悩み抜いてしか
親には話せない
『この話をしたら心配をかけてしまう』
『これを言ったら・・・旦那と仲直りした後に
悪い印象が残って実家に一緒に帰りづらくなる』
そして・・・ぎりぎりの限界まで自分で考え
我慢をしてしまうのだ
でも・・・子を思う親の気持ちは
子が何歳になっても変らない
苦しんだ挙句に
『実は・・・・』と相談された大抵の親は
『なんでもっと早く言わなかったん
』と
我慢していた娘を気遣う
親に心配をかけてしまうという理由で
こんな事を話せていない方は
是非一度
ためらわず打ち明けてください
誰にも言えず１人で苦しんでいた事を考えると
親は必ず胸が痛む・・・
そして誰よりも自分にベストな答えや
方向性をアドバイスしてくれるはずです
・・・・という・・・親の心理から言えば・・・・・
旦那の親は最後は味方ではありませんっ。
『旦那のお母さんに相談したら
最初は「うんうん」と聞いてくれてましたが
最近は・・・「あんたも悪いんちゃうの？」と
言われてしまいました・・・・』
これ。当然です。
どんなに息子や娘が悪くても
子をかばって守る。
姑さん達にお話するときは
様子伺いしながら進めてください～
『お母さん。私。慰謝料をもらうために調停します』
こんな事をあからさまに相談すると・・・
旦那に情報が筒抜けになる
『優しいお母さんなんです・・・』
それでも警戒様子伺いは必要不可欠
『優しいお母さん』は息子にはもっと優しいのだ
最後は身内。
捨て身で自分の味方をしてくれるのは
家族だと山崎は思います～
さて・・・
S子さんとお父さんに
浮気調査内容を
面談室のDVDで動画をまず確認いただいた
S子さんの旦那の行動が
モニター一杯に映し出され・・・・
怒りで唇をかみしめるお父さん
涙がポロポロ流れるS子さん
『え～結果としては・・・モト同じ職場の女性でして
結婚されていますが 子供さんはいらっしゃいません。』
ポイントを簡潔に静かに話したエンジェル山崎
『山崎さん・・・すみません。ありがとうございました・・・
嫌いになれるのであれば ほんとに楽です。
どうしたら嫌になれるんでしょう・・・・』
泣きながら話すS子さん・・・
『あの・・・山崎さん。近々婿を呼ぶか
婿のいるときに家に行くかで話をします。
娘とは話し合いの後、実家に帰れるように
わからんように準備をしておきなさいと言ってます』
『離婚されるおつもりですか？？』
『はい。私そうでないと断ち切れません・・・』
『でも・・・・離婚かそーじゃないかとか
白黒はっきりつけるより・・・中間の別居して考えるってのも
ありますよ。答えは急がないで下さい』
エンジェル山崎が思うこと・・・
答えは『出す』のではなく
自然に『出る』ものです
答えが出た時に決める
迷うときはやめる。
それが一番ベストです
『で・・・いつごろにお話をされる予定ですか？』
『今月末から始まる連休中に話をします。
今もう・・・実家に少しづつ荷物を運んでます・・・』
S子さんの決心は固い
まだ連休前なので
話し合いは実行されてはいないが
旦那が謝れば離婚にはならないと
山崎は予測する
実際に離婚相談で来られてからの
３年以内の離婚率は１５％弱（エンジェルのデータ）
そして・・・・
S子さんには旦那さんへの
深い愛情がある
別れ時は・・・・
無理に決める事もない
答えを出す努力もいらない
少しでも愛か情があるならば
絶対自分から離れてはいけません
相手への自分の気持ちに正直に
苦しくても向き合っていただきたい
好きなのに辛いからと離れる事で・・・・
苦しみから解放されるとは限りません。
とことん。
相手を心底嫌いになるまで
相手が受け入れてくれる限りは
頑張るのもひとつだと思うのです
ガンバレッ
S子さんの心
完結 応援ありがとうございます
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