巷では成人式の今日、

次男が学園に帰る日



久々に振袖姿の女の子たちを見て、

意外にもまだ日本の文化と伝統は、

細々と引き継がれていることを知る.....



が.......




普段からの立ち居振る舞いについて苦言を言える親はいないって事だよね.....



なぜか美しいと感じない....


昔は晴れ着のお嬢さんからは、

まばゆいばかりの光が放たれているかのように神神しく美しく感じたものだが......


日本人固有の精神的文化や伝統までは語り継がれていないらしい.....


Identity は何処へ......









てな事より、


今日で冬休みは本当に終わり.....


滞りなく次男が学園に帰って行った。







年末、


思いもよらないショッキングな出来事があって、

宙を舞うような目をしていた彼も、

家でゆったりのんびり自分のペースで過ごすうち、

なんとか落ち着いたらしい。





もちろんADHD の彼には、

今回の友人たちの行動も、

自分が取るべき行動も、

未だ全く理解できていない。




何かが起きた時、



データ収集
状況分析
自分の意識の観察・整理
取るべき行動
想定される動きと相手の心理分析
自分の向かうべき方向設定




といった通常なら脳の中で瞬時に行われる動きが、

彼の脳の中にシステムとして存在していないから、

人との関わりにおいて、

建設的な未来を、

自身で見出す事はできない。


でも、

それは同時に、

たとえ心に傷を受けたとしても、

それはいつまでも彼の中で彼の意識を蝕み、

マイナスへ引きずり込む..... という方向性を持たない......

という利点もある。


ま、それは、

あの学園の環境のおかげと、

これまでの彼の生活の中で、

私と一緒に育んできた道筋のおかげ....なんだけど....


小学生の頃は目一杯落ち込んでいたからね。








なので、

今後、

同じような事が起きた時に、

彼が一人で迅速かつ的確な判断と反応ができるように、

その考え方や目指すべき方向性を示しておく必要がある。

私がずっと彼のそばに生きていられなから......









でも、

今回は難しかった。


なぜなら、


私自身が苦手とする分野だからだ......










人から受けた行為で嫌だと感じる事に、


みんなはどうするだろう?




瞬時に嫌だと言い返せる人がいるだろう。

やめてほしいと自分の気持ちを強く伝えられる人がいるだろう。

あるいは激しく抗議をし、
力でねじ伏せる人もいるだろう。


が、
反対に、

ある程度受け入れてしまう人もいるだろう。

その中からさらに、

逃げてしまうか、

爆発するまでギリギリ我慢するか、

何も言えずにマイナスに取り込まれ続けるか.....

何事もなかった事として、
すべてを記憶から消してしまうか.....








私は言えないタイプだった。

人と争うのが苦手なので、

何かあった時、

なんの反応も示さない事でその場を凌げるなら、

自分の感情はゼロにされる。

で、

何も言わず、

見つめてるだけ。

だから、

最終的にすごく勘違いされてきたと思う。

私という人の事......









懸念するのはうちの息子の性質。


ADHDであるがために、


1、瞬間の反応が出来ない
2、自己主張という言葉も彼の辞書にはないが、その自己主張の必要性や可能範囲を知らない。
3、許容していると受け止められやすい。
要は、"弱い"と判断されて、いわゆる馬鹿にされやすい。



私の反応とよく似ているのだ.....









おかげでこの冬休み中 私の中でも悶々としていた。


なんと言って送り出してやれば彼の助けになれるだろうか.......






が、

ハグをしてたら1本の道が見えた......


そうだ
伝えておくべき事はこれだ












家族4人揃っての食事時、

口火を切ってみた。



私「学校、行けるの? 大丈夫?」

次男「うん」

私「心の整理はついたのかい?」

次男「.......うん」

私「じゃ、また同じ事があったらどうする?」

次男「別にどーでもいい。相手にしない。」

私「........」

長男「どーでもいいって言ってるって事は、気持ちすっきりしてないって事じゃん。 また泣き寝入りだぞ。 
そもそも自分でなんとかしないと、人に助けてもらうような事じゃないからな。」

私「あのね、自分が嫌だと感じるなら、それを相手にちゃんと言わなきゃ。
嫌なものは嫌って、はっきり伝えないと、相手には伝わらなくて、何度でも同じ目に会う事になるよ。」

長男「そうそう。 
はっきり、 今度やったらただじゃ済まさへんぞ、わかってんねやろうな!!って言わな。
2度と俺のもん触るな、俺の前に顔出すなっ!
て言うとけ!!」


.....イヤイヤ、そこまで激しくなくていいよ~






とにかく、




自己管理や人との約束や
人に迷惑をかけないといったルールを守る等々、

自分のやるべき事はやらないといけない。

その上で、

嫌なものは嫌、

やって欲しくない事はやってほしくないと伝えること。

それってはっきり言葉にして伝えてもいい事だから。

だって、

自分がどういう人か、

言葉にして伝えないと誰にもわからないもん。

そのためには、

自分の気持ちを常に見つめて、

何をどう感じてるか、

把握できるようにするのも大事だよ。

あと、

君は彼らと思考回路が違うから、

なぜあんな事ができるのか、

君にはそんなみんなの気持ちは理解できないと思う。

そもそも君は、
生野学園を選んだその理由がみんなとは違う。

みんなはみんな。

君はまっすぐ自分の進みたい方向を見定めて突き進めばいい。

自分に自信さえあれば、

何があっても平気になる。

君にはこれ以上ない最高の環境にいられるんだから。

だからこれからもいろいろあるけど、

みんなをそのまま見てるだけでいいよ。

人ってこんな事するんだなって......





次男「うん。」











わかったのかどうなのか、

私たちの言葉を理解はできても、

「言うべき事は言葉にして言う」

という事は、

どのタイミングで言うべきなのか分からず、

彼には困難だろう。

私がそうであるったように.....


また、私たち彼の家族と違って、

外の人は、

彼にチャンスを与えてはくれない。

自分でチャンスを開く術を身につけられるだろうか....

ま、前みたいにヒステリーを起こさなくなっただけでも心が安定している証拠だと思うが......











とりあえず、

次のクールが始まった。



次男にも自分をハグするようにお勧めしておいた。


ハグをする事で、

自分に自信が充満するから.....




私ももっとハグをして、

彼の助けになれますように....

彼が、
さらに充実した学園生活が送れますように.....



いってらっしゃい......