2013年9月
ついにチェンマイへ出発する。

生まれて初めて安心感を教えてくれた彼を手放して
孤独を埋めてくれた彼から離れることは
側から見たらもったいなさすぎることだった。

公務員でもあり安定していて
家族との仲も良い
優しくて、広い心を持って
荒れ狂う私の心にいつも寄り添ってくれた

だから私も風俗から足を洗えたのだけど
結局埋まらない心は
自分で埋めていくしかなかった

それを感覚的にでも知っていたのだと思う。

こんな私と一緒にいてくれて
愛し支えてくれて
励ましてくれて
金銭的にも精神的にも
それは大きな大きな支えだったのに

埋まらない心の穴を埋めるには
体験でしか答えがでなかった。

どこにいくにも見送ってくれた彼は
空港にはいなかったけど
もう仕方がないことだった。

恋愛依存症でもあったのだと思う。
愛されたい欲求と
認められたい欲求が
近づけば近づくほど荒れ狂う

一緒にいても

どれだけ愛の言葉を伝えられても
この選択をしたということは
自分の身をもって発見していくしかなかった。


 

心なかは複雑だ
ただ愛されたい、寂しいと言いたい
だけど、愛を知ると沼に落ちて
そこだけに求めていく
バランスが取れない、相手中にどんどん落ちていく
だから自分が分からなくなる

そうなってくると
何をどうしたいのかがさっぱり分からない

だから思い切って、経つ
過酷な状況を選んで
もう一度生きてみる

必死に生きてみる

それが私の旅の始まりだ。