息子が小さい頃

つなぎの服をいつも着せていた

私が子供らしくて好きだったから


2歳になって

一時保育に預けて再び美容師として働き出した

週2〜3回


土曜日は一時保育がないので母に預けて

月に1、2回


母はいつも息子と近所を足でこぐゴーゴーや

三輪車で散歩してた


梅→桃→桜

の順に咲くらしいが


植木の産地で田舎なこの辺りに

一番に色とりどり

様々な種類の梅が咲き出した先日

母が泣きながら話してくれた


息子が小さい頃

息子とお散歩に行ってる道中

「ばあば この花はなんていうの?」

と言うので

「梅の花だよ」

と言うと

「かあちゃんに持っていくからとって」

と言う息子を抱っこして

息子に手折らせて持って帰ったそうだ。


私はその花をどうしたかまるで覚えていないが

おむつをした小さな息子が

母に抱っこされ

その小さな手で私にあげたいと一本

手折ったその姿を想像して

泣けた。


母には母にしか無い

息子とのそんな思い出が沢山あるんだと

こうならなければ知らなかった

無垢な息子の気持ちを思って


泣けた。


ちょうど一年前の今日

好きだった女の子や友人数人と出かけるため

家に帰省していた

夜遅く帰宅した息子のお土産は

道の駅で買った梅干しと

マリトッゾ


翌朝 仕事に行く前に寝ている息子に

「かあちゃん仕事行ってくるね」

と寝ている息子の頬を撫で

手を触ると寝ながら優しく握り返してくれた


それが

生きている息子と会った

最後だった