クリスマスから年末年始

成人式


苦しかった


どこを見ても

何をしてても

一年前までいつも同じ年越し


恒例の音楽番組の後

除夜の鐘の番組

寒い中近所の鐘をついて

お蜜柑をもらい甘酒をいただき


初売りに早起きして

息子と二人で出かけ

実家でおせちとすき焼きとお寿司


それらは何一つなく

涙、涙、涙


こんな苦しい幕開けを迎える人が

いつもどこかでいたことに

私は気付かなかった


加えてこの連休

どのチャンネルも成人式

晴れ着スーツの集団の話題


今年は成人式の着付けのお手伝いを初めてお断りした

年に一度のイベントをいつもそれなりに

美容師として楽しみに

朝早く暗いうちから手伝いに行っていた


心も

体も

重く暗く動かず

ほとんど寝て過ごした

この歳まで生きてきて

こんな連休は初めてだった


すっかり心がひねくれたようだ


こんな気持ちでこの先

この行事を思うのかとまた暗くなる


同級生の嬉しそうな表情を横目に

そこにいない我が子を思って涙がこぼれた

集合写真に息子は親友や好きだった女の子の手に写真姿で参加した


きっと1番に浮かれて

二次会の声掛けをして

自慢の車で迎えに行った事だろう


私はこの目で

息子のスーツ姿を見ることは無かった

入学式の写真

ただ一度だけだった


きっとこの会場のどこかに居るはず

と思いながら

私の潤んだひとみには

映らなかった


私の思いの至らなさ

一般的とか大多数とか

そうではない人生 生き方 生活の方

まるで気付けなかったその気持ちに

沢山気付かされた日々だった