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今回も、皆さまに役立ちそうな雑学をご紹介していきたいと思います
雑学③「リチウムイオン電池」
令和元年のノーベル化学賞の受賞者・吉野彰氏が開発したリチウムイオン電池は、小型で軽量、しかも充電可能な高エネルギー密度の電池である。リチウムイオンが電解液を介して正極と負極の間を行き来することによって充放電が行われる。
リチウムが使われる理由は、非常に軽い物質であることに加えて、最もイオン化傾向が大きい元素であるため、高い電圧の電池を作るのに役立つことにある。小型で軽量のバッテリーを作ることが可能となり、従来の蓄電池等と比べ単位体積・重量共に優れている。ただし、リチウムの性質により、使い方を誤ると発熱や最悪の場合は爆発する恐れがあり、実際にスマートフォンから発火するなどのトラブルも生じている。
しかし、リチウムイオン電池は、石油や石炭等の化学燃料を使わない社会を実現する可能性を切り開く技術として、環境問題の解決につながると期待されている。スウェーデン王立科学アカデミーもノーベル賞受賞理由で「われわれの生活に大きな革命を起こした。化学燃料が不要な社会の基礎を築き、人類に大きな利益をもたらした」としている。
最近では、電気自動車（ＥＶ）やプラグインハイブリット自動車（ＰＨＥＶ）の動力源として欠かせないほか、太陽光発電で生み出した電気を蓄える用途でも需要が拡大している。大容量の蓄電が可能となったことで、災害時等への備えができるという意味でも期待は大きい。
次回の雑学もお楽しみください
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