私が小学生の頃、

 

終わったテストやノートの切れ端などに

頭に浮かんできた映像や、

思いついた事をすぐ書き留めるようにしていた。

 

 

ある日、

学校で苦手な算数の問題を解いていると

 

ふと

 

あいうえおや、12345などではない

得体の知れない記号のような

特殊文字が頭に浮かんできた。

 

例として

 

あ=α・

 

などというような具合で、

頭にどんどん浮かんできた。

 

それを忘れないようにと

持っていた適当な紙に

必死に書き出したのを覚えている。

 

その日、学校では

特殊文字を使って

全く習った事のないやり方で

算数の問題を解いたりしていた。

 

どのようにやっていたのかは

覚えていないが、

 

私の頭に映像が浮かんできて

見えたままを文字起こしして

書いていたような記憶がある。

 

そして、

先生にも見せたが

『そんな事してないでちゃんと解け』と

怒られた記憶も。

 

家に帰って母にも見せた。

 

『凄いね!!』と言ってくれたが

それ以上深掘りされる事はなかった。

 

その日以降、

その特殊文字は浮かんでくる事もなく

ただ月日は流れた。

 

最近の事、

彼がチャンネル登録して見ている

ある動画で

”見覚えのある特殊な文字”が紹介されていた。

 

『あ、あれだ......どうして?!』

 

小学生の頃に書いていたアレだった。

 

でも、

そんなはずはなかった。

 

なぜなら自分の内側から

湧いて出たものだからである。

 

特に

英語のAに点をつけたような

変な記号文字は、印象深かったから

間違いなかった。

 

私は驚きを隠せず、

チラシの裏に書きながら

興奮しながら彼に細かく説明した。

 

でも正直

言ったところで証拠はもうない。

 

とっておけばよかった....