イケメンな私の叔父は1月1日、

40代半ばでこの世を去った。

 

※写真は若かりし頃 フランスにて(?)

 

叔父は語学と料理が堪能で、画家でもあり、

小説も書けて、霊感がかなり強かった事を覚えている。

 

性格は

面白くて優しくて素直で嘘をつかない人であった。

 

フランスにずっと住んでいたからか、

毎日ワインを水の如く飲み、ヘビースモーカー

 

でも、アル中なのか、なんなのか.....

叔父の言動や行動の変化で

家族を困惑させた事もあって

理解するのは非常に困難な状況になっていた為

 

それは統合失調症だったのかもしれないし、

霊の声だったかもしれないし、

ただ酔っ払っていただけかもしれないけれど

 

いろんな声が聞こえたり、

無数の手に体を抑え込まれたり、

邪魔をされたり....と、

当人からすれば、必死の抵抗であり辛そうだった。

 

生前、叔父の唯一の理解者であった私に

叔父が亡くなる前、ふとこんな話をしてくれたのを覚えている。

 

『もし俺が死んだら、何かをしているよって見せるから。

 例えば鈴があったら、鈴を鳴らすからさ。』

 

そう言って、叔父はこの世を去った。

 

そしてお葬式での事、

 

大きな百合がたくさん飾られている中、

2輪だけが突然大きく揺れた。

 

母、叔父、叔母、私、他数名がそれを目撃し

驚きつつも、イタズラ好きな叔父を想い

泣きながらお見送りした事を今でも覚えている。

 

 

 

そして昨日.......

 

 

この茶タンスの前に白い煙が浮いているのを肉眼で確認。

 

『ん?またあれかな?』

 

と思ったが、珍しい事でもなかったし

慣れてしまっていたので、気ののせいかもとスルーしていた。

 

それから数時間後、

 

彼が

 

『え?ちょっと待って......嘘でしょ』

 

と驚いた顔で固まっていたので

その視線の先を辿ると彼のタバコが見えた。

 

 

『いや、おかしい。ありえない。』

 

そう言って、何が起こったか説明してくれた。

 

彼は目がかなりいいのだが

離れたところからふとライターに目がいったらしく

ライターの中のオイルが突然ぶくぶくと

泡が出て勝手に動いていたそうだ。

 

私はふと、さっきの煙が気になった。

 

そう。。。。

 

 

この場所には、実はタバコをいくつか

ストックして購入しておいたのだった。

 

そうか......

 

叔父はタバコを欲しがっていたのかも!!

 

その時同時に

祭壇にタバコをお供えし忘れていた事に気づく。

 

そして夜中の3時過ぎではあったけれど

新しいタバコを1箱お供えして

お線香をあげて手を合わせた。

 

叔父の遺影に目をやると

なにげに満足げに微笑んでいるように見えた。