「お前はこれから一人で生きていく。」
この言葉は弟が亡くなった日
強い口調で降りて来たメッセージ
私は悲しみのどん底にいたので
「なんてひどい事を 今 言うのだろう」と怒りを覚えた。
もう少し落ち着いてからでも良いだろうに
なんて残酷なんだ
そう思った。
このメッセージは その後も数回 降りて来た。
その度に私は「うるさい」と泣いた。
傷に塩を塗り込むような仕打ちだと感じていた。
それから一年と4か月。
また同じメッセージが同じ口調で降りて来た。
同じメッセージが繰り返される時。
その意味は
とても重要な知らせである事。
そして それを 私がまだ受け取る気が無い状態である事。
キャッチしないと 運が逃げて行く事も 私は知っている。
そろそろ
受け取らないとな、と腹を決める。
そうだよ
私は一人になった。 もう親も弟もいない。
「お前はこれから一人で生きていく。 その決意をするのだ。
その決意が実を結ばせる運びとなるのだ。」
最後までメッセージを聞く事が出来た。
残酷でもなく 意地悪でもなく
ひとえに私のための言葉である事を知る。
神様にお詫びをしてみる。
いつだって私のために言ってくれているのに。
天に向かって唾を吐くような気持ちで過ごして来た。
これで人生 上手くいくはずもない。
「はい。私は一人で生きていきます。 その覚悟をします。」
そう返事を やっとする事が出来た。
胸に光が灯り つかえていた物が消えた。
すると
「弟の魂は宇宙の海に消える」と告げられ
はてしなく広い 物凄く美しい海が視えた。
キラキラ光る水面は この世の光景ではない事がわかる。
正人君の魂は傷が完全に癒えて 永眠が解かれ
一つの完全なる魂として 宇宙の海に解放されるらしい。
海に流され 海と同化する。
もう正人なのかわからなくなるという意味だ。
ああ
完全にお別れなんだなあ と思う。
なんて早い進化なのだろう。
私がそちらに行く前に もう海にかえるんだね。
良いよ。それで弟が幸せなら。
そう思う。
今日10月15日は月命日。
ロウソクを灯して 本当のお別れを告げる。
私はこれから一人で生きて行く。
そして
幸せになる。
そう決めたのだ。
バイバイ 正人君 幸せにね ありがとうね
