語り部アロマが紡ぐ
「輝きの姫 第134光」聞いていかれませんか。
テイト国 さいかい街
ジソコの家に招かれたユノとジェジュンとチャンミンとジュンスとユチョンは産まれて間もない赤ちゃんユンジェを順番に抱っこしています。
昔語りのおばあさんが喜びます。
「これほど優れた方々に抱っこしてもらえて、ユンジェは幸せ者じゃ。
まだ乳飲み子のうちに強い男に抱きかかえられると健康で丈夫に育つというじゃろう。これは、強い菌をもらえるからじゃ。
人間は細菌に助けられて生きておる。まだ赤子のうちに良い菌と接すると胃液で溶かされず、腸内細菌として住み着いてくれるのじゃ。これは一生の財産となる。
清潔にと誰とも接せずに育つと、免疫力の弱い子になってしまうのでな。他人との触れ合いは大切なのじゃよ」
「ジソコも抱っこしてほしい!」
「いいよっ。おいで」
ジェジュンは、しゃがんで両手を広げてくれました。嬉々として飛び込むジソコ。
「うふふ。めっちゃしあわせっ」
「僕もだよっ」
それぞれのHugタイムが終わり、クフクフ笑っているジソコ。
「5人ともめったにお目にかかれないレベルのきれいなお顔とスラっとしたスタイル!オーラも個々に違ってすごくキレイだし、ジソコ一生分のラッキーを使ってる気分で、なんかフワフワしちゃう」
ジソコの頭を撫でて、ユノが目線を合わせて聞きます。
「ジソコ。俺たちは黄土色のドラゴンに助けてもらったんだ。お礼を伝えたいんだけど、どうすればいいかな」
「ああ、ゆうべ夢に黄土色のドラゴンが出てきたのはこのためだったのね。
『我は地球を、自然界を助けたのだ。大地を、川や海を、木々を、大気を愛おしめば良い』
って言ってた。これが答えになるかな。ユノ」
「ああ。ありがとう。ジソコ」
「おばあさん。さいかい街に大きな河はありますか?」
ジュンスの問いに答えるおばあさん。
「大きな河は街の中央広場のそばに流れているよ。そういえば、今夜河でイベントあるそうじゃ。普段、日が暮れたら外出はしないものなのに、何があるのだろうと皆が噂しておった」
「ジソコも広場に行きたい!」
「女子供は夜、外を出歩くもんじゃないよ。わざわざ広場まで行かずとも、夜空を見上げればいいそうじゃ。庭から見ような」
「はぁい」
続く