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語り部アロマの紡ぐ「ルネサンス幻影」第7場scene1

聞いていかれませんか。

 

ユノに「お前は魔力を持っている。俺を落とす為に魔力をつかったでしょ。」と言わしめたジェジュンの魅力。誰もが認めるその魔性を証明する物語をいたしましょう。

 

 

1271年マルコ・ポーロは東方を旅し、帰国後『世界の記述(東方見聞録)』として4冊の本を記述させました。

1冊目は中国に到達するまでの中東、中央アジアで遭遇したことについて

2冊目は中国とクビライの宮廷について

3冊目はジパング、インド、スリランカ、東南アジアについて

4冊目はモンゴルにおける戦争とロシアについて  記されています。

 

ある昼下がり、ユノの部屋のソファーにふたり腰掛けて『世界の記述(東方見聞録)』を開いています。ジェジュンが読めないところはユノが読み上げて仲良く勉強中。

『東の海上1500マイルに浮かぶ独立した島国で、莫大な金を産出し、宮殿や民家は黄金でできているなど財宝に溢れている。また、ジパングの人々は偶像崇拝者であり、外見がよく、礼儀正しいが、人食いの習慣がある』

 

「ジパングってすごいところだね。お金持ちで礼儀正しくって、しかも美しい人が住んでいるんだって。黄金が有り余っているんだ。でも民家まで金で飾らなくてもいいよね? それに最後の『人食い』って、きっと写本のときの写し間違いだよね。

いつか行ってみたいな。黄金の国ジパング。どんなきれいな国なんだろう。ねえ、ユノ」

日本に思いを馳せるジェジュンに

「俺は今、黄金よりその赤い唇に恋焦がれているんだが・・。ジェジュ、夕べ教えた大人のキスをやってごらん。上手にできたら次の気持ちのいいこと教えてあげるよ・・」

イロっぽい瞳でユノが誘っています。

 

次へ続く