ようこそ 

語り部アロマが紡ぐ 「東方城物語」第5話 聞いていかれませんか。

 

音楽の神々が住まう魔法の城

広間には5つの玉座

頼もしき      誠実王 ユノ

観る者を魅了する  美貌王 ジェジュン

泣く子も黙る    最強王 チャンミン

慈しみ深き     慈愛王 ユチョン

カリスマ炸裂    芸能王 シア

世界中の人々が愛してやまない音楽の源泉がそこにはあります。

 

 

誠実王と美貌王の寝室は一緒です。

 

昔愚かなアメリカの記者が売名行為に利用したぐらい世界に知れ渡るユンジェの寝室。

 

見たいですよね。入室を許されているのはメイド長のアスサナだけです。

 

でもいま小説を読んでおいでの貴女はアスサナの目を通してご覧になれますね。ラッキーでございます。

 

さあノックをしましょう。少々ためらわれますがここはきちんとしなくては。

 

「ああ、起きているよ」と誠実王の低く響く優しいお声です。

入りましょう。

 

ドアを開けると、ベッドで横になられているかと思っていましたが、意外にもガウン姿でソファにおいででした。

 

ふんわりローズの香りがします。

おそらくローズ風呂に入られたのでしょう。花びらが床に落ちています。

ローズは『香りの女王』と呼ばれ、その香りは多幸感をもたらします。

 

 

美貌王は気怠げにソファに体を預け、ガウンの前あわせから覗く白く光り輝く肌の美しさ、その名にふさわしい佇まい、さすが美貌王です。

 

誠実王はソファの肘掛けに腰をのせ美貌王の髪を梳いていらっしゃいます。

 

見下ろす誠実王の表情はこの上なく優しくスッキリした美しいお顔で、毎日拝見しているアスサナも見とれてしまいました。 

 

ユンジェって対でいる時が最も美しい。改めて実感しました。

 

思い起こせば、美貌王が海外ロケで不在にされていたこの5日間、誠実王は携帯を眺めては一喜一憂されていました。

 

仕事のときはユノ・ユノオーラを撒き散らし、切なげなエロい表情のサジンショットを撮られたり、

ドヤ顔決めて新しいペンを獲得したりしていましたが、

さすがに4日目あたりからジェジュン切れが見え始めましたね。

 

召し上がる量が減り、ぼんやりされるときを時々お見受けしました。

 

 

そんな時、活を入れられるのが最強王です。 

 

「分裂の時と違って今は堂々と連絡出来るし、なにより5日間で帰ってくるのだから、そんな顔しないでください。

滅入った顔のユノ兄さんを3年間励ましてきた私の苦労を思いやって欲しいものです。

考え込んでいないで電話すればいい。今は誰にも遠慮する必要はないのだから・・。ジェジュン兄さんも待っていますよ」

 

最後はマンネの頃のような優しい笑顔の最強王。

 

あれこれ要らぬ事を考え込む誠実王の不安を一蹴しました。さすがです。

 

いそいそと電話をかける誠実王の背中を慈愛王、芸能王とともに見つめていました。

 

「マンネはジェジュン兄のために、はっぱかけたんだよねー。ママ大好きっ子だもんねー」

 

慈愛王、ひやかすとあとでお泣きになりますよという忠告は胸に秘めておくアスサナです。

 

さあ、今夜はこのくらいにして、続きはまたの機会に