前回のブログの続きです。
私の勤務する薬局では、ワクチン接種済みの薬剤師は私だけなので、コロナ陽性者・濃厚接触者にあたる患者さんの対応は、私一人が引き受ける形になっていました。
正直『なんかずるいぞ〜』という思いが込み上げてきて仕方ありません。

ワクチン接種は個人の自由とはいえ、私自身は仕事上、具体的な影響を受けている状態なので、共に働く薬局長さんには、ぜひワクチン接種を済ませて頂き、私と同様にコロナ業務に就いて頂きたいと思っていました。

直接、彼女にワクチンを打つように言うのは憚れるので、なんとか打つ気になってもらえるように、毎日コロナ関連のニュースを話題にしたり、実際にコロナ患者の対応をした後には、その時の様子をいちいち詳細に伝えたりして、暗に『私ばかり最前線に行かせないで!』というアピールをしていました。
(もちろん、コース学習者ですから、この不平不満を聖霊に捧げ、赦すこともしていました。)

こうして9月になり、薬局長さんはさすがにたまりかねたらしく、
「みずほさん、黙っていて悪かったんだけど、実はね。私、みずほさんよりも先にワクチンは終わっていたのよ」
と突然言い出したのです。

すごく驚きました。
全身の力が抜けてしまって、何のリアクションもできない程驚きました。
それでも頭の中では『ワクチン接種が済んでいたのなら、それは良かったよね』というセリフがよぎりましたが、身体の方は『良かった』とはとても思えません。
とにかく何か言わなくちゃと思い、とりあえず、
「ワクチン…、打っていたのなら良かったです…」
と、おそろしく小さい声でやっと言いました。

薬局長さん曰く、黙っていた理由は、パート薬剤師Aさんのツテで接種できることになり、そこには車で行くので、密になるから声をかけなかった、ということでした。
この説明で、数ヶ月黙っていたことを納得できる人っているのでしょうか?

ついでにこの時点で、Aさんもワクチン接種済みであることが判明し、社長もグルになって、この二人がワクチン接種済みであることを私に黙っていた、ということもわかりました。

というのも、社長が以前、
「この店舗では、ワクチンが済んでいない人はBさん(新しく入ったパート事務さん)だけだね」
と言っていたことがあって、私が薬局長さんもまだ済んでいないことを訴えた際、
「彼女は罹らないから大丈夫」
と言って、この話をさっさと終わらせたことがあったからです。
この時ものすごく違和感を感じました。

社長はある地域の薬剤師会の会長としてワクチン接種事業の最前線に立っている人で、私が3月頃一度ワクチン接種を断った際に
「そんなことを言うなんて信じられない」
という反応をした人なのです。
それなのに、ここに来て「彼女は罹らない」なんてスピリチュアルなことを言うなんて、医療従事者としても発言がおかしいと思いました。
結局、社長は薬局長さんがワクチン接種済みであることを知っていて、それを私に黙っていたということなのです。

でも何のために、ワクチン接種済みであることを私にずっと黙っている必要があったのでしょうか?
黙っていれば、他の薬剤師はコロナ対応を免れるというのはあったかもしれませんが、そこまで無責任な人達とも思えません。

おそらく最初は、一人だけ除け者にして自分達だけワクチン接種に行くのはバツが悪いから、とりあえず黙っておこう、というだけのことだったのではないかと想像します。

でも、薬局長自らが引き受けたコロナ陽性患者への対応の際に、私が
「(薬局長さんは)ワクチン接種をしていないのに、陽性者に直接対応するのはまずいので、感染確率が少しでも低い私が出た方がいいと思います」
と言った時には、彼女は言うべきだったと思います。
それなのに、この時の彼女は、
「自分勝手に(処方せんを)受けちゃって、本当にごめんね」
と言っただけで、店舗一番奥にある休憩室にさっさと引っ込んで行ったのです。
更にその後もワクチン未接種者のフリを続けて、私だけをコロナの最前線に立たせ続けていました。
これって、ひどくない⁉️

私の頭の中ではずっと『ワクチン接種が済んでいたのなら、それは良かったよね』というセリフがよぎっているのに、一方では本当に良かったとは思えず、気持ちがモヤモヤして、すごく落ち込んでいました。
なので、このモヤモヤを聖霊に捧げ、赦しました。

W-pl.134.9:1-3
真の赦しへの扉を発見し、それがあなたを歓迎して大きく開かれるのを知覚するために、非常に簡単な方法がある。自分が何らかの形の罪について誰かを責めたいという誘惑にかれるのを感じるとき、彼が行ったとあなたが思うことについて、心の中で考え続けてはならない。そうすることは、自己欺瞞である。そのかわりに、「私はこれと同じことをする自分を、責めたいだろうか」と自問しなさい。

T-31.Ⅲ.1:5
あなたは決して兄弟の罪のゆえに彼を憎むのではなく、あなた自身の罪のゆえに憎むのである。


そういえば、過去(20代の頃)にも、みんなは知っていたのに自分だけが知らなかったということがあり、そのことをあとで知らされてショックを受けた、というのを思い出しました。
この時、みんなが黙っていた理由は、
「みずほさんに言うと事が大きくなるから」
ということでした。
この時も全身の力が抜けてしまい、『私って人から何か言いづらい人なんだ』という自責の念に駆られたことを思い出しました。
どうも今回のモヤモヤはこの記憶にリンクしていると思い当たりました。

更に思い出したのは、逆に私の方が黙っていた時のことです。
長年付き合っていた友人にずっと黙っていたことがあり、ある日彼女との関係をより良くしたい一心でそれを伝えたところ、より良くなるどころか最悪の結果(音信不通)になったというのを思い出しました。
今思えば、この時の彼女の気持ちは、こんな感じ(大変ショック)だったのだろうとわかった気がします。
こういうショックを受けたら、人間関係を断ちたくなるのも無理はないと思えました。

過去2つの出来事を見直したところ、黙っていた方は全く悪気はなく、内緒にされた方は想像以上にショックを受けるもの(被害者意識MAX)なんだということが、リアルにわかりました。

いじめっ子といじめられっ子の認識の違いみたいです。
学校を卒業して何年も経つのに、いじめられた方は誰に何をされたかずっと覚えているけど、いじめた方は全く覚えていない、というのはよくある話です。
(人は被害者になりたがる。)

このことから、薬局長さんが私に黙っていたことの最初の理由は単なる忖度だったのだろうと思えたし、そしてその後もずっと黙っていたのは、単に言うきっかけを失っていただけなのだろうと思えました。
大したことじゃなかったのです。

過去「みずほさんに言うと事が大きくなるから」という理由で内緒にされてショックだったという件も、考えてみれば私だって誰かに言った事が大ごとになったら嫌ですから、そういう人には言わないというのは当然だと理解できました。
これも大したことじゃなかったのです。
そういえば、これ以降、他人の問題に首を突っ込み過ぎないように気をつけるようにはなった気がします。
(とはいえ、以前おっせかいオバさんというあだ名を頂いたことがあるので、100%治っていませんが 笑)

それに、私自身が友人に黙っていたという件も、自分は関係を絶たれるほどのことをしたという自覚は全くなかったので、された側はこんなにもショックを受けるのだと今回わかって、本当によかったです。

ここまでブログを書いてきて、結局今残っているものは、
『ワクチン接種が済んでいたのなら、それは良かったよね』
ということだけで、なんだかスッキリしています 笑

ちなみに職場では、ワクチン接種の件もあんなに毎日話題にしていたコロナ関連ニュースも、今では全く話題にはならず、みんな何事もなかったかのように働いています。
これ以降、みんなでコロナ陽性者・濃厚接触者にあたる患者さんの対応をするようになり、私ばかりにやらせて『なんかずるいぞ〜』というのがなくなりました。
被害者意識から解放されて、今は心穏やかに過ごせています。
ありがとうございました。