連日テレビやネットなどで、新型コロナウイルスの感染者が増え続けているニュースを目にしています。
私が勤務する薬局でもコロナがだいぶ身近になってきました。

以前なら、濃厚接触者になった方は2週間自宅待機になるので、薬は薬局側が患者さん宅(郵便受け)までお届けするものだったのです。
ところが、8月に入ってからは濃厚接触者であろうと薬局に来るようになりました。
近隣の病院から電話がかかって来て
「これからお孫さんがコロナ陽性になった患者さんが薬局へ行くので、対応よろしくお願いします」
と言われて、電話に出た薬局長さんが、屋外ではありますが、その患者さんに薬を手渡したということがありました。
私は席を外していたので、あとからこれを聞かされた時には
『いやもう、なんで来させるかな〜⁉️』と思いました。
でも自分はその場にはいなかったし、もう終わった話だったので、この時は何も言いませんでした。
薬局長さん自身、自分が電話を受けて自分で対応したのだから、別にいいでしょって感じだったし…。
でも、もしも彼女が感染でもしたら、こんな小さな薬局、あっという間にクラスターになりますって。(自我の声)
しかも薬局長さんはワクチン接種をしていないのです。
感染は“自分一人では済まされない”という自覚を持ってもらいたいものだと心底思いました。

そして、このことがあった次の日のこと。
私が薬局で忙しく調剤をしていると
「Aさんの薬ですが、病院からの電話で、息子さんがコロナ陽性で濃厚接触者になったということです。間もなくこちらに薬を取りに来る、と薬局長さんが言ってましたよ」
と事務さんから聞かされました。

『えっ、来ちゃうの⁉️』と私は驚きましたが、そうこうしているうちに、間もなくそのAさんが来られたのです。
他の患者さんが何人もまだ薬局内にいるし、事情を知っている薬局長さんは、他の患者さんの対応で忙しいしで、どうすることもできません。
本来なら調剤した人とは別な人が鑑査をして投薬するルールですが、濃厚接触者のAさんを薬局周辺に長居させる訳にはいきません。
仕方なく私がAさんを屋外へ誘導して薬を渡しながら、
「いつもと同じ内容で28日分です。ご質問がありましたらお電話下さいね」
とだけ伝えました。
Aさんには、他の患者さんの順番を飛ばして最優先で薬を渡したのにも関わらず、薬局の出入り口でずっとしゃべり続けていて、なかなか帰ってくれません。
「ワクチンをやっているから、大丈夫だよね?」
「会社は休んだ方がいいかな?」
などと屋外のせいか(車の音がするので)、大声で話し続けています。
私はなるべく離れて、
「ワクチンをしていても感染リスクはありますので、人と接触しないように気をつけてお帰り下さい。会社については会社の方にご相談下さいね」
と答えて、早く帰るように促しました。
Aさんには濃厚接触者としての自覚が全くありませんでした。

病院も薬局長さんも濃厚接触者をわざわざ外出させて薬局に来させる理由が全くわかりません。
コロナに関しては、なるべく接触を避けるために、患者さん宅への置き配がルールのはずです。
まさか薬局長さんがこのルールをわかっていないの⁉️

そして、更にその次の日のこと。
今度は濃厚接触者どころか、コロナ陽性者が薬局に来ることになりました。
この日の閉店間際に、コロナ陽性者だという患者さんから電話がかかって来て、
「昨日、病院で処方箋をもらったが、指定された薬局には具合が悪くていけなかったので、家から近いそちらの薬局で薬をもらいたい」
とおっしゃったそうです。
奇しくもまた薬局長さんが電話に出たのですが、彼女は私にこれを受けるかどうか聞いてくれたので、私はすぐに「断りましょう」と言いました。

ちなみに、私が冷たいのではなく、“コロナ対応はしない”というのが社長の業務命令なのです。
なので、そもそも薬局長さんがこの時点で受けるか受けないかを私に尋ねること自体がおかしいのです。

患者さんには丁寧に、
「申し訳ありませんが、うちはコロナの患者さんに対応しておりませんので、病院から指定された薬局にお電話でご相談されて、ご自宅まで薬を届けてもらって下さい」
と説明すれば済む話だったのです。

ところが薬局長さんはなんだかんだ歯切れの悪い言い訳をして断るだけで、患者さんが次にどうすればいいのかをちゃんと説明してあげませんでした。
だから、患者さんの方も必死になって、いろいろと訴えてきたらしいのです。
やりとりを見守っていた私は、最後の薬局長さんのセリフに息が止まりました。
「じゃあ仕方ないですね。お受けしますから、すぐにいらして下さいね」
と言ったのです。

『えっ😱 来させちゃうの⁉️』
私はここ3日間で一番驚きました。
薬局長さん曰く、
「話を聞いたら気の毒になったから」
と言ってましたが、いやいや単に断り切れなかったからでしょう⁉️
気の毒だからと言って、コロナ陽性者を外出させて、うちの薬局まで来させるのは絶対にダメです。
患者さん本人だってお身体がお辛いでしょうし、それ以上に感染拡大の要因になりますって。
これって、コロナ陽性者が街中をウロウロするってことです。
気の毒で何とかしたいと思ったのなら、こちらが患者さん宅まで薬をお届けする位の発想が欲しいです。
そもそも社長の業務命令(コロナ対応はしない)を完全に無視してますよね⁉️

薬局長さんは電話を切ってから、
「私が受けたから、私が責任を持って対応するので、みずほさんは調剤室にでもいて」
と言って、手袋をしたり、フェイスシールドを装着したりし始めました。
こう書くと責任感のある、患者さん想いの素敵な薬局長さんみたいだけれど、いやいや絶対に違うって。
濃厚接触者どころか陽性者を薬局に来させて、感染拡大につながるような軽率な判断をしている時点でOUTです。
自分が対応するからいいだろうではないのです。
しかも今どきは陽性者のほとんどがデルタ株で、水ぼうそうレベルで空気感染する程、感染力の強いやつですよ。
防護服もないのに、どうしろというの?

『聖霊〜、どうしよう😭』
聖霊に赦しというか、もう泣きつきました。

そしたら、この状況が本当に嫌だという思い(自我の声)がどんどん小さくなっていき、ここは薬局長さんよりも私が対応する方がいいだろうと冷静に判断できました。
そもそも私が電話に出ていたら、おそらくこんなことにはなっていなかっただろうと思うのです。
なのでこれ以上、薬局長さんにお任せしていてはいけない、と思った私は、
「ワクチン接種をしていないのに、陽性者に直接対応するのはまずいので、感染確率が少しでも低い私が出た方がいいと思います」
と言いました。
そしたら薬局長さんは、
「自分勝手に受けちゃって、本当にごめんね」
と言いながら、調剤室どころか、店舗一番奥にある休憩室にさっさと引っ込んでいきました。

さて、いよいよ陽性の患者さんが来られた時には、屋外対応でスムーズに帰って頂くことができました。
さすがにこの患者さんは心得ていて、薬局に来られた際には一言もお話しになりませんでした。
そのお気遣いがちょっと嬉しかったです。

仕事を終えて、着ていた医療用の上着(スクラブ)を顔のどこにも触れないように静かに脱いでビニール袋に入れました。(防護服、買って置かないとね…涙)
いつもなら仕事帰りに買い物へ寄るのですが、それどころじゃないと真っ直ぐに帰宅して、大急ぎでお風呂に入りました。
まるで自分が濃厚接触者になったような気分です。

自分が感染したら“自分一人だけでは済まされない”という恐怖が後からじわじわやって来ました。
そして、この恐怖は薬局長さんが軽率に行動したせいだという怒りに変わっていったのです。

なので、この怒りを赦しました。
聖霊と共に振り返ってみると、普段は私の方が軽率に行動して、みんなに迷惑をかけているということを思い出しました。
薬局長さんは私と比べれば実は慎重なほうだったのです。
普段、軽率に自分一人でやろうとするのではなく、必ず聖霊を思い出して常に聖霊と共にやるようにしようと思い直しました。

さっきまでは、コロナの感染について“自分一人だけでは済まされない”という恐怖があったのに、このことを通じて逆に、赦しも“自分一人だけでは済まされない”(兄弟全員が赦される)のだと改めて気づきました。

感染力?(影響力)でいったら、赦しはコロナ以上に強力です 笑
今となっては、深刻さはどこへやら、必要な感染対策をとっていたら、あとは心配していても仕方ない、と安心することができました 笑


M-17.4:1-2
誰も事実に対して怒ることはできないと覚えておくことが、おそらく役に立つだろう。否定的な感情を引き起こすのは常に、解釈である。たとえ、事実のごとく見える何かがそうした感情を正当化しているように見えていても、それとは無関係である。

T-12.7:6
あなた自身は自分が望んでいないものを投影していると思っているときでも、その理由は、あなたが確かにそれを望んでいるからである。


後日談。
このことがあって3週間程経過した現在(8/25)、あまりのコロナ陽性者、濃厚接触者の多さに、結局、うちの薬局でもコロナ対応をせざる得なくなりました。
とても断ったり、置き配したりなんてことでは間に合わなくなったからです。
振り返ると『えっ、来るの⁉️』なんて驚いていた頃が懐かしいです 笑