私は普段、企業様のプロモーション活動をお手伝いしているのですが、今日はプロモーションに関係した本をご紹介します。新しい本ではありませんが、ふと読み返した大好きな本です。
われ広告の鬼とならん―電通を世界企業にした男・吉田秀雄の生涯/ポプラ社

¥1,890
Amazon.co.jp
日本の広告会社ではNo.1、世界でも単独の広告会社としては2011年時点でNo.1の広告会社電通の、
4代目社長 吉田秀雄。戦後電通を世界企業にした男の生涯を描いた伝記です。
日本の広告の黎明期である、1947年~1963年の16年間、電通の社長を務め、日本の広告ビジネスの基盤を作った方です。
ちなみに吉田社長の生きた時代の広告費の変化はこんな感じ。
広告ビジネスとはは現在から見たら微々たるもの。
きっと、そのころの電通は、まさにベンチャーだったのでしょう。

で、吉田社長の取組みは、以下のようなものだったのです。
今の広告会社では当たり前の体制を作ったのが吉田社長と言われています。
1:電波媒体(ラジオ)を開拓した人
材料のいらない媒体として、電通からも多くの人材を投下し、ラジオを新興。広告料金体系の設定や、現在のCMの型を作りました
2:広告業のベースとなる料金体系を作成した人
当時企業では「広告屋は裏口から入れ」と言われるように、まともな仕事と認識されていませんでした。この業界を変えるために、広告料率の基本や、マーケティング手法の確立など行いました
3:AE制(アカウント・エグゼクティブ)を制定した人
媒体別の縦割り方の営業組織を、連絡局という広告主単位の営業組織に替え、社内協力部門としての調査部門、クリエーティブ部門を強化・再編し、現代の広告会社のシステムを構築しました。
そして、もっとも有名なのがこれ。
4:「電通鬼十則」を作った人
多くのビジネス書にも登場しますが、海外にも翻訳されていると言われる、
「電通マン」の行動規範とも言える非常に有名な言葉です。
特に私の好きなのは
5.取組んだら「放すな」、殺されても放すな、目的完遂までは・・・・・・。
自分は凡人だからこそ、努力を惜しまずやりきりたいと思っています!
<電通鬼十則>
1.仕事は自ら「創る」べきで、与えられるべきではない。
2.仕事とは、先手先手と「働きか掛け」て行くことで、受け身でやるものではない。
3.「大きな仕事」と取組め、小さな仕事は己れを小さくする。
4.「 難しい仕事」を狙え、それを成し遂げるところに進歩がある。
5.取組んだら「放すな」、殺されても放すな、目的完遂までは・・・・・・。
6.周囲を「引きずり回せ」、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7.「計画」を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8.「自信」を持て、自信が無いから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
9.頭は常に「全回転」、八方に気を配って、一部の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
10.「摩擦を怖れるな」、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。