東京23区でもマンション投資は儲からない??


東京23区であればどこでも不動産投資に向いていると思われがちだが、本当のところはどうなのか。

当方に来られた相談者の事例をお伝えしよう。

 

 

Aさんはインターネットで不動産投資に興味を持ち、とある不動産会社にいろいろと相談した。

というのも、将来のお金の不安が大きく貯金だけではお金が貯まらないと思っていた。

そんなことから、年収500万円でも不動産投資で将来の年金替わりになる等々のセールストークで不動産会社にカモられた。

それはこんな内容だ。

 

問い合わせした不動産会社に勧められて、23区内の新築ワンルームマンションを3000万円近くのフルローンで購入。

購入時はサブリースで家賃保証付きだったため、空室で家賃は入らないという心配はなかったが、近隣の賃貸物件と比べると家賃は1割以上安く、収支は毎月赤字の状態で自己資金を持ち出しする状態。

 

そこで、赤字を解消するにはどうすればいいのかを不動産分野を得意とするFPに相談したところ、「サブリースを解約して通常の相場家賃の収入であれば赤字は解消するだろう」と言われたそうだ。

 

Aさんは色々とシュミュレーションしてサブリースを解約することにし、たまたまサブリース契約の終期が間近だったためサブリースがなんなく解約できた。

実際の入居者からの賃料はサブリースの賃料よりも15,000円も高く、これなら赤字も解消できると思っていた。

 

しかしながら、サブリース解約の3ヶ月後に入居者が退去する羽目にあい、入居者を募集することに。

Aさんは1ヶ月後ぐらいには新しい入居者がすんなり決まるだろうと思っていたが、実際にはなかなか決まらず、半年ほど空室の状態が続く結果となってしまった。

 

賃料を値下げすればもっと早く入居者が決まるのではと各不動産会社に問い合わせをしたが、「この物件は駅から遠いうえに、コンビニも近くにないから賃料を下げてもそう簡単には決まらない…」と、どの不動産会社も同じ答えでAさんはショックを受けてしまった。

 

 

Aさんとしては自分の物件選びが間違っていないと思っていたが、当方のところに相談に来た際には時すでに遅かった。

当方からは「この物件は最寄り駅から徒歩15分以上はかかる場所だから空室のリスクはかなりある」と伝えたところ、FPの人はそんなことは一言も言ってなかったようだ。


いくら東京23区内とはいえ、最寄り駅から徒歩15分以上かかる物件は空室になりがちだ。

新築のうちは「新築」プレミアムがあるため、賃料が比較的高めでも入居者は決まりやすいが、築年数が経過するに従って賃料は下落傾向になり、元々立地条件が悪い物件となれば、いずれ厳しい局面にはなる。

 

また、物件の近くに買い物ができるコンビニなどがないとなればマイナス要因になる。

つまり、この物件と同じ賃料で利便性の高い物件は他にたくさんあるので、条件の悪い物件は他の物件と競合負けして益々厳しくなるわけだ。

 

新築で立地条件が悪い物件ほど家賃保証のサブリース契約が付いている

新築で投資マンションを販売する不動産業者は必ずサブリース契約付きで販売する。

 

Aさんが買った物件は立地条件が悪いため、なおさらサブリース契約付きでないとマンション自体が売れないことになる。

その後、新築時はサブリース賃料もそれなりであっても2年後、3年後にサブリース賃料の見直しで、グッと賃料が値下げされる場合も少なくはない。

 

 

現在、Aさんは赤字累積が嵩むマンション投資を早くやめたいので物件を売りに出している。

ただ、購入希望者がローン利用で買いたいと思っていても、多くの金融機関では「最寄り駅からかなり距離があって、立地条件が悪いために融資対象の物件にならない」と言われるありさま。


こうした背景から23区内でも立地条件が悪いと売却も難しくババをつかむことになる。


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