フレデリック・クレマン『アリスの不思議なお店』 | ・・・夕方日記・・・

フレデリック・クレマン『アリスの不思議なお店』

アリスの不思議なお店  アリスの不思議なお店

函入りのきれいな絵本、引き抜くと白地にエンボスで
フランス語の原題"Magasin Zin Zin Aux Merveilles d'Alys"と書かれています。

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アリスという「ふしぎなものでいっぱい(p.6)」のお店を持っている女の子の誕生日に、
行商人のフレデリック・チック・チックがやってきて
珍しい品々をお目にかけるという設定で、
さまざまなふしぎなものが、コラージュや写真や絵を織り交ぜて書&描かれています。

「長靴を履いたネコの口ひげ二本(p.16)」とか
木箱に入った「星の王子様の影(p.24)」、
「シンデレラの笑いのかけらとガラスのかけら(p.50)」など
物語に関係するものがあるかと思えば

「まるくて赤い世にもまれなる」「うつり気な帽子のたまご(p.18)」や
「野生のピアノ狩りに使う塩入れ(p.46)」、
「キリンの花々(p.48)」といった不可思議物件も。

バランスを考え抜いて配置された
詩のような文章とモノクロとカラーの挿絵、コラージュがあいまって
ふしぎなひそやかな雰囲気がいっぱいで、
手に取るとずっとながめてしまいます。
クラフト・エヴィング商会()にも少し似た空気が漂っている気がします

もともとは作者のフレデリック・クレマンが、
娘さんのアリスの誕生日プレゼントに作った本なのだそうです。

ちびくろさんぼ』もそうですが
自分の子どものためにというすこやかさで満たされていて、
そこも読むとなんだか落ち着く理由なのかなと思いました。


最後の品物は「くぎの大箱をあける鍵(p.55)」。

はこの中にはさらにたくさんの鍵が入っていて、
井戸の鍵を開け、その底にいる猿のところへ
「すべてをいっぱいにあける小さな金の」「魔法の鍵(p.57)」を
もらいに行きなさいと促して終わります。

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この鍵が、手持ちのアンティークの鍵(右)に似ていたのでびっくりしました。
ずいぶん前に地元のお店で買ったもので
チェーンを通したり、他のネックレスに足したりして使っております。
ヴィクトリア時代の頃のものだそうです。

「アリス」という名前に内包されるファンタジー性が
本全体を覆っているところもスバラシイ。


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金木犀が満開になりました。

朝起きて窓を開けると、やわらかな香りが漂ってくるのが嬉しいです。

今までは、今日中に片をつけるぞ、という勢いで剪定と刈り込みをしていたのですが
今回はお天気が安定しないこともあり
雨間をぬって少しずつ「今日はこの木の左側」
「今日は生垣のこの面」みたいな感じで進めました。

小雨くらいならむしろ日が照りつけている状態よりダメージが少ないですし
一回の作業時間も30分ほどなので、ほかに支障が出にくく
日数はかかりましたが、わりに楽にすんで(自分比)びっくり。

庭の見た目(と私の性格;)的には
多少無理をしても一日で終わらす方がさっぱりはするのですが、
他の多くのことと同じように、
毎日少しずつ進めるのも手だなぁと思いました。