すずきこうじ『はずかしがりやのおつきさん』+迎春 | ・・・夕方日記・・・

すずきこうじ『はずかしがりやのおつきさん』+迎春


1  (福音館書店、1977年)

あるばん、 おつきさんが、しずかに おどりながら、 のはらを あかるく てらしていました。


から始まる絵本です。


うまのロシナンテは、その月明かりで

おばあさんへ手紙を書いていました。


2


あまりに明るいので、ロシナンテの後ろの馬車の中で寝ていた

女の子のギューリちゃんは目を覚ましてしまいます。


一緒に寝ていた猫のダイナ、犬のイワンも起き出して

三人?で馬車の窓からおつきさんを見ていると、

おつきさんははずかしくなって、雲の陰に隠れてしまいました。


手紙が書けなくなって、困ったのはロシナンテ。


まず窓のそばまで行って

「こんな よふけまで おきているのは、 どこの どいつだあ」と一喝。

ギューリちゃんの恰好にご注目下さい


3


そして「おつきさん、でてきておくれ」といって、ギターを弾きはじめます。

ギターを聞きながら、ギューリちゃんたちが眠ってしまうと

再びお月様が現れます。


ロシナンテは無事に手紙を書き終えることができたのでした。


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小さいころ、ほんとによく読んだ絵本です。


表紙にぱきっとしたオレンジがあるほかは

いちめん藍色を基調としたトーンだけで描かれているのが

夜のしずかなたのしさがたっぷり含まれているようで、大好きでした。


本来なら寝ているはずの夜に起こるできごとながら

ロシナンテやギューリちゃんたちの動きがユーモラスで、

しずかな中にも生き生きした躍動感があるのが楽しいです。


なによりロシナンテの

「こんな よふけまで おきているのは、 どこの どいつだあ」は

すごいイキオイで壷りました。


結構長いことうちで流行して、

母が電気を消したあとも私と妹がふとんの中で話していたりすると

父がドアの向こうを通りしなに笑ってこう言っておりました。


今でも夜中に遠くで車を飛ばす音など聞こえると

反射的にこの言葉を思い出します(苦笑


暗めの藍色だけの挿絵が子ども心にとても味わい深くて、

スズキコージさんの絵が好きになったきっかけはこの絵本でした。


本を読んでから初めての午年に、母トチーが

窓から月をながめる女の子を二人に描き変えて年賀状の図案にしたくらい、家族全員で好きでした。

絶版なのがほんとに残念です。


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<迎春 2014>


4


あけましておめでとうございます。


昨年は遊びに来て頂いて、本当にありがとうございました。


なかなか一定のペースで更新ができず、申し訳ありません;

マイペースでも長く続けていけるといいなと思っていますので、

おつきあい頂けると嬉しいです。


今年もよろしくお願いいたします。


よい年になりますように。