す認知症介護日記

義父「じい」 89歳!

老人ホーム引っ越し②

前回のおはなし

 

有料老人ホーム前に車を停め、長女・私・じい順番に車から降りた。

 

「入居?そうやたかなぁ?」と

じいは悩み始め、表情がこわばった。

 

 

今さら引き返せない!

 

 

老人ホーム前で入居を拒否されても困るあせる

 

 

歩くしかない!前進あるのみ!

私は、心の中で言い聞かせた。

 

 

じいと一緒に老人ホーム玄関まで歩いた。

 

 

玄関扉が開くと、施設長、職員が笑顔で迎えてくれたが・・・

 

 

 じいの顔から笑みが消えた!

 

 

 

職員の声掛けで、じいは玄関の椅子に座り、靴を脱いだ。

 

 

年寄り扱いされたくないし、じいは認知症と思ってない。

 

じいは落ち着かない様子で、食堂ホールに連れて行かれた。

 

 

 

 私と長女は、車から荷物を下ろし、じいが老人ホームで生活できるようセッティング。

 

 

じいの部屋はトイレ、洗面台、クローゼット、福祉用具レンタルベッド、冷蔵庫も

用意されていた。

 

 

 

じいが生活しやすいよう馴染みの家具を配置した。洋服、下着、パジャマ衣類等

引き出し、クローゼットに収納した。

 

 

じいが寂しくならないように、家族全員、長女、次女、孫の写真をフレーム一面に貼り付けた写真立てを用意した。

 

 

「おじいちゃん。また会いに行くよ。待っててね」と長女がメッセージを添えた写真立てをテーブルの真ん中に置いた。

 

 

 

 

約50年前、髪の毛フサフサした男前のじいと、義母の写真も飾ってみた。 

常々、男前やろ?と自慢していた写真である。  

 

 

 最後に、じいの好きな、ヤクルトとチョコレートを冷蔵庫に冷やした。

 

 

職員が冷蔵庫の管理をしてくれるので有り難い。

 

 

 

 引っ越し作業が終わり、 食堂ホールに戻ると・・・

 

 

じいは職員と好きな曲を聴きながら、ぎこちない会話を続けている。

 

 

私:「じい!また来るよ」

 

長女:「おじいちゃん!又来るよ!」

 

2人で明るく手を振ったが、複雑な心境である。

 

じい:「えっ?私は?」

 

 

不安そうなじいを置いて、後ろめたさを感じるが・・・

 

 

これ以上長引かせると、もっと辛くなる。

私と長女は施設から出て自宅に帰ることにした。

 

 

 

じいのてんかん発作は、いつ起こるか予測できない。

 

24時間スタッフ常駐であれば、安心して生活ができると思う。

 

 

一日も早く新しい環境に慣れてくれることを願いたい。

つづく→