昨日の夕方、チューリップテレビのニュースでは父親からの性被害を受けていた女性が顔出し、実名でニュースに出ていた。会見を開催したようだ。(第一報では大門さんと報道されていたが、あれは仮名だったのだ…)


上の写真の△は写真です。ここ↓をクリックすれば元記事に行けます。
そこの△から再現してください。


彼女が訴えているのは、実の父親だ。
実の父親を追い詰めるために…。

いや、彼女は自分を救うために必死に闘っているのだ。
自分が背負わされてしまった軛(くびき)を我が首から解き放つために。

中学から高校時代、彼女は実の父親から虐待を受け続けた。

家族主義の人々が言うような「こうあるべき」の前に、この戦いは必要なのだ。綺麗事で自分を縛り上げる前に、この闘いは必要なのだ。まずは、彼女が彼女として在るために。


里帆さんの記者会見(12日):「いま家庭内で実際、性暴力に遭っている方、過去に遭っていま苦しんでいる方、そういった方のなにか力になれば、そういう風に思って今、きょうはこの場に立っています」


記者:14歳の自分に、何か声をかけてあげるとしたら?

里帆さん:「何とかなったよ。死ななくて済んだよ、結婚できたよ。あのときの自分は、結婚できるかどうか。そもそも死ぬ日を1日延ばしてた感じなので…」


彼女が今、この闘いを戦い得ているのは、佳樹さんという人が居てくれたから。佳樹さんが彼女と結婚したのは昨年の6月と言う。彼女の自殺未遂に際し、このままでは彼女の最も望まない父の元へ(遺体は)帰ることになる。彼女が少しでも安らかでいられるように…彼は結婚した。

佳樹さんは2000時間、彼女から繰り返される話を聞き続けた。安心して彼女が彼女のままで居られる相手が有ったからこそ、彼女は彼女の中の軛を切り離そうとする自分を見つけた。自分が自分で在ろうとする、そんな…。

里帆さん:「対話してくれて、今までそういう経験がなかったというか、周りの人にそういう風に語りかけてもらったことがなくて」

夫・佳樹さん:「私が彼女から話を聞いた時間って、この2、3年の間で、ざっくり2000時間ぐらい聞いてます。2000時間です。1日長いときだと12時間です。そのぐらいやって、初めて彼女たちの思いの丈とか起きた事実とか、何が問題だったかとかいうことを一通り、本人ほどではないですよ。ある程度の概略として把握できる、このレベルです」

里帆さん:「認めてくれて安心できる場所があってそのおかげで、いま生きていていいんだって自尊心があって、そこから初めて考えることができて、生きていたいっていう気力が湧いたので」


佳樹さんは私の言う『カウンセラー』だった。
カウンセリングって、これほどのエネルギーが必要だし、覚悟が必用。資格ごときで名告って、専門家振る人には、これほどのエネルギーを彼女から沸き立たせただろうか。

口で綺麗事は述べるかもしれないが、彼女の自立へのエネルギーを湧き立たせただろうか。

綺麗事で済まそうとするのは、彼らの周囲と同じだ。
だから、彼らは周囲の誰からも祝福されない。佳樹さんはウェディングドレスを着させてやれないことを悔やんでいる。

厳しいけど、必要とする道を彼女は歩んでいる。
彼女が彼女であるために。


今、彼女は実の父親を、糾弾する形になっているが、実はそうでは無い。世に多く、この父親たる男が多いからだ。
父親は未だ、口を開いてはいない。だから、このような形になるのは仕方がない。

実に世の中には「力」をかさに、暴力で自分を満たす者が多い。芸能界が昨年、少し闘いの兆しがあったが、彼女の父親と同じく、目をつむり、逃げ回り、嵐の過ぎるのを待とうとしている。

正直、『シネヨ』とさえ、想う。
消えるべきなのは、こっちじゃなくあなた達なのだ。

と言いたいのだが…
消えて欲しい分けてはない。
認めてほしいだけなんだ。
自分のやってきたことを認めて、同じ地平で、
あなたからの言葉を聞きたいのだ。

彼女は佳樹さんとの関係を『対話』したと話す。
そうなんだ、『対話』なのだ。

対話のできる人こそ、カウンセラーと呼べる気がする。

富山では、こんな事件が起こっています。
これは、この島々に棲む人々にとって、大切な落とし物を探している旅なのかもしれません。
まず、この二人がやってくれています。

私はこの二人を応援したい。


この記事いずれ消えるでしょう。
(クリック無効になるのはそんなに遠くないかも…)
ただ、よく書けた記事なので、勿体無い。
で、
書き起こしを置きます。

“父親からの性被害”訴える24歳女性「実名・顔出し」決断までの苦悩告白

夫との出会い、自殺未遂、結婚…逮捕の父親は黙秘

2024年3月14日(木) 20:21

実名、顔を出して父親からの性被害を訴えた24歳の女性、福山里帆さん。その決断までに何があったのでしょうか?夫との出会い、自殺未遂、結婚、そして告訴…里帆さんと夫が告白しました。

記者:14歳の自分に、何か声をかけてあげるとしたら?

里帆さん:「何とかなったよ。死ななくて済んだよ、結婚できたよ。あのときの自分は、結婚できるかどうか。そもそも死ぬ日を1日延ばしてた感じなので…」

14歳だったときに父親から性被害を受けたという福山里帆さん、24歳。実名、顔を出して被害を訴えてきました。

里帆さんの記者会見(12日):「いま家庭内で実際、性暴力に遭っている方、過去に遭っていま苦しんでいる方、そういった方のなにか力になれば、そういう風に思って今、きょうはこの場に立っています」


よく今まで頑張ったなと、まずは褒めてやりたい…

12日に開いた会見で、実名、顔を出す選択をした理由を語りました。

里帆さんの会見(12日):「私が何か悪いことをしたわけではないので。モザイクかかって声が変わっているのと、生の声っていうのは、伝わり方が違うと思うので、少し社会が変われば、もうできればこういった被害はなくせるかな、私でできたら最後にしてほしい、そうゆう思いで実名顔出しに決意できた」

里帆さん:「まずはここまできたなっていうまだまだ節目ではありますけど、一つ終えたなっていう達成感というか安堵感というか、そういった気持です」

記者会見の反応はあったのでしょうか?

里帆さん:「富山にいる知人とかにも、テレビ見たよとか、頑張ってるねとか。いくつかすでにあげてくださってる記事を見ると、温かいコメントがついていたりですとか、本当に感謝してます」

記者会見にも同席した夫の福山佳樹さん、43歳。

夫・福山佳樹さん:「本当に生きていてくれてよかったなと。よく今まで頑張ったなと。まずは褒めてやりたいなと思ってます」


心が追い込まれ、自殺未遂までも…

里帆さんと出会ったのは3年前。これまでのことが頭に浮かびます。

夫・佳樹さん:「初めて出会ったころ言われたことですけど、行く場所がない、帰る場所もない、頼れる人がいない」

おととし11月には衝撃的な出来事がありました。里帆さんが自殺未遂をしたのです。

夫・佳樹さん:「私は電話を受けて病院に車で向かったんですが、私は当時まだ結婚をしていませんでしたから。そのままもし、例えば彼女が亡くなってしまったら、その遺体は当然ご両親のとことにいく。病院の判断一つでは、私が彼女を連れ帰ることができなかった可能性すらありました」

里帆さん:「私の中では自殺っていうのは、通常の思考では選択しないこと、つまり相当心が追い込まれている状態…」


親族から祝福のないまま結婚…『俺が家族になるから』

里帆さんは精神的に追い込まれていたといいます。立ち直れたのは、佳樹さんの支えがあったからだそうです。

里帆さん:「対話してくれて、今までそういう経験がなかったというか、周りの人にそういう風に語りかけてもらったことがなくて」

夫・佳樹さん:「私が彼女から話を聞いた時間って、この2、3年の間で、ざっくり2000時間ぐらい聞いてます。2000時間です。1日長いときだと12時間です。そのぐらいやって、初めて彼女たちの思いの丈とか起きた事実とか、何が問題だったかとかいうことを一通り、本人ほどではないですよ。ある程度の概略として把握できる、このレベルです」

里帆さん:「認めてくれて安心できる場所があってそのおかげで、いま生きていていいんだって自尊心があって、そこから初めて考えることができて、生きていたいっていう気力が湧いたので」

去年6月、2人は結婚。しかし、親族からの祝福はありませんでした。

夫・佳樹さん:「彼女は親族からの祝福を得られないまま結婚に至ってしまった。それ自体は申し訳なかったなと。彼女にウェディングドレスを着させてあげて、みんなが祝福しているところで、彼女は笑ってバージンロードを歩けるような、そんな結婚を彼女に実現させていることが私にはできなかった」

里帆さん:「親族と付き合いたいなら付き合ったらいい、付き合いたくないなら俺が家族になるから俺の家族と付き合えばいいでしょって」


大事な時期に性暴力、それだけは絶対に許せない…

里帆さんは結婚の3か月前、父親からの性被害を警察に告訴。この決断に至るまでに2人で何度も話し合いをしたといいます。

里帆さん:「父親を処罰として問いたい責任をとってもらいたい」

同じような被害を生まないために実名、顔を出して訴えるという里帆さんの決断については。

夫・佳樹さん:「彼女と喧嘩したことは何回もあるし、離婚の話も何度も言いましたけど、でも同じような子どもたちが1人も生まれない社会になってほしい。そこは変わらないですね2人ともね。そんな人が他にもいるんだったら絶対守らなきゃいけない。だから私は、彼女が実名顔出しで声を出すと、上げるというんだったら、私は一緒に戦うよと」

今月6日、里帆さんの父・大門広治容疑者(52)は、ついに警察に逮捕されました。

抵抗できない状態の里帆さんに性的暴行を加えた準強姦の疑いです。大門容疑者は黙秘しているといいます。中学2年から高校2年まで続いたという性被害。人生の一番大切な時期を失ったと里帆さんは言います。

里帆さん:「部活とかお友達と恋の話をするとかで、一生のうちで、あの時間しかないと思うので、家庭内で大事な時期に性暴力に遭うっていうのは、人生の一生を決められてしまうことにも近しいと思って、それだけは絶対に許せない」

自分の口で何があったか話してほしい…

いま改めて父親に望むことは。

里帆さん:「なんで私じゃなきゃいけなかったんだろう。ずっと考えてしまって、何年も考えたけれど、結局答えを知っているのは父だけだから、何で実の娘にそういうことをしたのか教えてほしい。黙秘しているようなので、できたら自分の口で何があったか話して欲しい」


自分と同じように家庭内で性被害を受けた人を助けたいといいます。

里帆さん:「私が佳樹くんにやってもらったように、あなたは悪くないって何回もいってあげたい。そしたらそれがしみ込んでくるというか。まずは、あなた悪くないよって。みんなで一緒に、どうしたら性被害を受けた人が生きやすい社会というか、家庭内で受けた人が、家庭って帰れる場所なんで、もうその人たちに家はない。だから社会が家だなって思えるような、そういった場所を作るにはどうしたらいいか、これから起きないようにするにはどうしたらいいか、そういったことを一緒に考えていく」

将来について、佳樹さんが里帆さんに話していることがあるそうです。

夫・福山佳樹さん:「今度は私が苦しいことがあったら、一緒に背負っていってねって、私もまた彼女が苦しいことがあったら、一緒に背負うねって、これが家族だと思うので」

感想性暴力被害ワンストップ支援センターとやまでは、10代以下の被害に関する相談が増えています。2019年度は89件でしたが、2022年度は301件でした。



応援してます。