阪神大震災時、私は震災の数日後には現地に居た。(キャンプ道具を携えて)応援部隊の第1陣として派遣されたのだ。

その際、気づいたことを書いてみようと思う。


空には多くのヘリコプターが飛び回っていた。報道のヘリも多く、住民からはウルサイ等の苦情も出ていた。しかしながら、物資の輸送にはまずヘリが多用され、高台にあった消防学校がその受入れの基地として利用されていた。


高台なので住民にとっては、そんなにうるさくはない。グランドに並ぶ各県などのヘリコプターが居並び、頼もしく見えた。そこに運ばれた救援物資は山下の被災地に運ばれた。

合理的に見えた。


災害時には空が輸送の初めとなる。道は治すのに時間がかかるので遅れてしまうし、使える道は渋滞で動かない。


さて、能登はどうなんだろう?

物資が届いていないと報道される。

石川県は地域防災計画で緊急時の場外離着場を下記の通り定めている。野球場やグランドは使えるのではないだろうか。

自衛隊の投入も遅いと言われているが、物資や人員はまずヘリで送り込めるのではないか。何故、遅いのだろう。



救援物資も企業など大口に制限し、ボランティアの受け入れも地元民に限っているという。
やはり、防災計画では、ボランティアの受け入れ体制の整備を記載して受けようとしている。

物資の方で解説していたが、贈ってもらっても「仕分け」が出来ないという。何それ?

どうも、人を減らしすぎたようなのだ…

公務員攻撃がここしばらく続き、人が減らされた。結果は事業実施の殆どを委託にし、無責任と中抜き天国となり、より大きな支出を招いている。下のグラフは平成6年から平成30年までの推移だが、随分減らされている。現在の現員数も半分近くは非常勤の会計年度職員になっているだろう。


通常業務を短期の職員で決められた通りすればよいと言う考え方の組織で危機対応が出来るだろうか?

仕分けもボランティアの受け入れもできないのは、当たり前なのかも。紙の上に書いた計画は立派だろうが、それを実施できる人員がいないと考えられてしまう。

羽田での事故も管制官が最低限しか充てられていなかったのでは?ラッシュの時期のラッシュの時間帯では、処理オーバーで起こってしまったとも言える。

今日から滑走路上に出てしまった場合のレーダー監視員を増やしたという。レーダーは異常を察知していたが、それに気付かなかったからという。

海保の飛行機のその日の運行状況を、知りたい所である。パイロットはどんな1日を送られてきたのか…、その上でさらに新潟へ行こうと焦っていた…

私には、公務員叩きで、良いことをしたとほくそ笑んでいる人々が、悪魔に見えてくる。中抜き天国を生むお手伝いをされてきたのだから。言ってみれば、そういう人々を「維新的」と名付けられるのではと思う。それは、言い逃れの発達した無責任世界とも…

ちなみに地域防災計画で今度の地震をどう見ていたかも触れておこう。概ね4つの地震を想定していた。




能登地震も想定していたが、「局地的で災害度は低い」と想定していた。石川県は能登地区と加賀地区に分かれるが、加賀平野で起こる方を優先して考えている。人口が多いほうが優先されるいつものパターンだ。

文字の上でも人口優先だ。

今日テレビで、孤立したおばあちゃんが、「田舎だから…」と救助自体を諦めていらっしゃった。
それが、日本なのだと思う。

悪魔たちの闊歩している島々。