フォーカシングのやり方を優しく、わかりやすく説明されていた。
と言うより何より、この本棚が好きだ。

そのまま頭の中が映し出されているような。
人の頭の中って、意外とそうであるような。
そして伊藤さんはそのまま認めているという事なのだろう。
あぁ、この人良いなぁと感じた。
実際、そうだった。

フォーカシングって、自分の中のモヤモヤ(未解決)にアプローチする一つの方法なのだが、なんだか〈いろり端〉を思い出す。

ポツポツと静かに揺らめく灯かりの中で、静かに「それ」の流れに合わせて、進んで行く。

ツトツトと出てくる描写に、おじいちゃん(おばあちゃん)が、描写する言葉を繰り返す。

場は、2人だけではない。ゆらめく灯りがあり、何より身体に感じる感じがある。

この場の主人は、その感じる〈それ〉なのだ。

日本人は、出会いの挨拶に天気の話をすると揶揄されることがある。

「サムイねぇー」
「そいが、カゼも芯からツメたいちゃー。」

この会話は、今ここで感じることを言葉にしている。そして、知らない者同士でも交わせる。

何気ない、カウンセリングの求める世界じゃないだろうか。

もっとも、この先どこまで心広げられるかの、「今ここ」のやりとりが続けられるが。

心が合うと、内心に触れながら言葉が出てくる。

そこで、どこにでも「いろり端」が生まれるのだ。

いろり火って、
何かしら自分の内に、向かっていません?



 vol.2 フォーカシングで自分の内側に触れる


 vol.3 フォーカシングに向いてる人、向かない人


 vol.1 フォーカシングで心の内側に触れる

本来は1、2、3の順ですが1はフォカシングの説明ですので、あとからでもいいかと。