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心理学の勉強会での一コマ。
この日、私はこの一コマに感動し、そして考えさせられました。
 
その日は3歳児が3人。0歳児が2人。1歳児が1人。
3歳児はAちゃん、Bちゃん、Cくん。
 
部屋には1足だけ子供用のスリッパがありました。
 
勉強会が始まる前、部屋に子供たちが揃うと何やらもめ事が起きました。
 
スリッパを見つけたAちゃんがスリッパを履きました。
するとBちゃんが「私も履きたい!片方貸してね」と言って、Aちゃんが履いているスリッパを強引に片方取りました。
Cくんも「えーずるい!僕もスリッパ履きたいんだけど」
 
勉強会の先生が提案しました。
「スリッパみんな履きたいんだよね。でもさ、スリッパは一つしかないんだ。それに大人もスリッパ履いてないんだ。このスリッパは今日は誰も使わないというのはどう?」
 
するとBちゃんが、「わかったー!しまってくるね」と言って、Aちゃんが履いていた片方のスリッパと自分が履いていたスリッパを持ってドアの外に行きました。
 
するとAちゃんがダダをこねはじめました。「やだー!! なんで取るの!」と言って泣き出しました。
大人たちは「Aちゃん、スリッパ取られて嫌だったんだね」と慰めます。
すると「違うのーーーー!足が寒くて嫌なの!」と言います。
 
Aちゃんは、スリッパを奪われたことよりも足が寒いのが嫌だったそうです。
 
そうなのかぁ。。子供って面白いなっと思っていると・・・
 
Bちゃんがおもむろに靴下を脱ぎ始めます。
「私も足寒い!!これでAちゃんと一緒だ!!」
 
Cくんが突然、「っあ!いいこと考えたんだけど・・・僕、家からスリッパ持ってきたからさ、それ履けばいいんじゃない?」
 
Cくんのお母さんが言います。「何言ってるの!スリッパなんて持ってないじゃない。」
するとCくんが言います。「あるよーー!ほらっ。」と言ってパーカーのポケットからスリッパを出しました。
 
そして、Aちゃん、Bちゃんに「どうぞ。これ履いて」と差し出します。
「これでみんなスリッパ履けたし、寒くないねーー」とニコニコしています。
 
めでたし、めでたし。
 
実は、Cくんはスリッパなんて持っていないんです。
エアのスリッパ。想像上のスリッパを出したんです。
ドラえもんのポケットのように。
 
大人が何も言わなくても、子供たちはそれぞれ自分のやり方で問題を解決したという一コマでした。
 
大人に提案された通りにスリッパを片づける子、スリッパがなくなって泣く子、気持ちを汲んで自分も裸足になって同じ気持ちになる子、想像上のスリッパを出しで問題解決を試みる子。
 
3歳の子供たちはそれぞれ自分の頭で一生懸命考えて、自分たちの世界で起きた問題を解決しています。
 
それぞれ個性的なやり方で、集団の中でどうふるまっていくかを見せてくれました。
 
大人が、「早くスリッパしまいなさい」とか「一人が履くとみんなが履きたくなるでしょ。我慢しなさい」って言うことで、問題はすぐに解決されるかもしれません。
 
でもそれは大人の時間軸で、大人の解決方法で問題を早く処理しているだけ。
 
大切なことは、”子供たちが自分の力で問題を解決していくこと”。
 
ゆっくり時間をかけて、今子供たちの中で何が起きているのか、どんな力が必要なのか。
しっかり見て、見守って、待つことが大人の役目なんだなと思いました。
 
小さな3歳児に教えらました。
 
子供ってすごいなっ。
 
そして”今、何を育てているのか”を考えさせられました。
 
大人にとって都合のよい子を育てているのではなくて、「子供の心を育て、子供が自分で考える力と自信を育てている」ということを心にとめておきたいなと思いました。