先週金曜日ようやく読み終わった。

じっくり11字噛みしめて読んだので普段の数倍時間がかかった。けど、

その分いろんな思いを思い巡らせ、いろんなことを思い

充実した気分に浸ることができた。

私は世界中の人に宣言できるほど自他共に認めるファザコン。

ずば抜けてかっこいいワケでもなく恐ろしいほど厳しいが、

どんなに好みの男性と付き合っても

私は父が大好きで生涯一番の男性だと思っている。

その影で母の存在をあまり考えたことはなかった。

それよりむしろ“ウザいばばぁ”程度にしか考えてこなかった。

昨年帰省したときに介護ヘルパーとして大活躍している母の手伝いをし、

初めて母の存在を偉大に感じた。

でも多少は考えはかわったものの父を超える存在にはなっていなかった。

それがこの本を読んだことで“母”の存在の大きさを改めて認識し、

恥ずかしいけど生まれて初めて心から感謝できた。

リリーさんとは年代も環境も全く違う中で育ったが、

子供に対して母親のやること・想いは、いつの時代も一緒。

リリー母/高校進学で地元を離れる時汽車の中で食べるおにぎりを

    かばんの中にしのばせる…

私の母/私が東京に上京してから30過ぎた今でも東京に戻るときはいつも

   おにぎりを持たせてくれる。

たかがおにぎりだけど本当に優しくておいしくて、

同じ食材で何度作っても母のようなおにぎりは未だに作れない…

リリー母/リリーさんの隠れタバコに「隠れて吸うから火事になる」と

翌日デカい灰皿を買って来た母。

私の母/みんなが背伸びしたくて欲しがった小さいパンティを

ねだったワケではないが同級生の中でも誰よりも早く買ってくれた母。

彼の家から朝帰りする時「お父さんにばれないように」と裏口の鍵を

そっと開けておいてくれた母…

こんな母のお陰でちょっと早熟だったけど

人よりたくさんの経験を積むことができたし、

父の教えのお陰でいろんな経験をしつつも

大事に至ることもなくすり抜けてこれたと変なことだけど改めて感謝した。

いろんなものに憧れて東京に上京しもう戻ることはないけども、

私の原点は秋田であって、

もっと原点は厳しくも努力家の父と抜けているけど優しくてオンナ心がわかる母。

小さい頃は父親と瓜二つといわれてそれがうれしかったが、

歳を重ねるごとに母親にそっくりと言われる。

それが少し不満であったが、

今は「そうなんだ」と抵抗もなく受け入れることができる。

リリーさんのメディアでは見ることができない優しい気持ちを垣間見たと共に

万人に対して優しくなれたかは自信がないが、

少なくとも母に対して少しは優しくなれた気がする…