前回の続きの写真が入ったSDカードがしばらく見つからず、えらく間が空きましたが続き。
ザルツブルグを出発し、朝早くに向かったのが、オーストリアの中でも景勝地として有名な、世界遺産ザルツカンマーグートです。
ハルシュタット湖という湖の周りの美しい湖畔の町ということで、特に目立つ建物などがあるわけではないのですが、山間の静かな場所でした。
観光地としての見所は、モーツァルトのお母さんがここの出身らしく、お母さんの生家跡には息子の像が記念に建てられていました。
しかし、場所的にはかなり僻地、というか山間の小さな場所でしたので、お母さんはウィーンに出たらさぞかし「大都会だわー!」と思っただろうなー、と、お母さんの心境を想像してみたり。
名勝の旅は続き、バスで移動して、今度はヴァッハウ渓谷という、これまた景観の良い山間&湖畔の町へ。
正直、時系列で写真を並べないと、どっちがどっちだかわからなくなったりしました。
しかし、ここもまた絶景でした。
先ほどのザルツカンマーグートよりは、切り立った渓谷の中にある古い町並みで、土地が狭いためか、谷間に張り付くように急斜面に家が立ち並んでいます。
行った事ないんですけど、日本で言ったら尾道みたいな感じでしょうか。
湖にそって、住める場所に集中して建物建てました!というような雰囲気の町…、いや、村に規模としては近いですが、観光の見所としては、高台の教会が有名です。
教会の建物などはそんなに珍しいものでは無いようなのですが、ここには亡くなった方の頭蓋骨を集めたカタコンベがあり、希望者は拝観料(1ユーロ)を払えば中に入ることができます。
もちろん入らせてもらいました。
入って見たところ、ごく小さな石室の中に、だいたい大人の胸ぐらいの高さまで、ぎっしりと古い頭蓋骨が並べられており、中には、草やバラなどの模様で飾られているものなどもありました。
今では希望者のみ、没後に加工されて安置されるそうで、何十年か前の女性以来、しばらく希望者はいないとのこと。
しかし、ここは別に撮影禁止ではなかったのですが、ここでデジカメの電源を入れようとすると、「電池切れ」の表示と共にすぐに電源が落ちてしまい、何度やってもだめだったので、
「撮影するなって言われてるのかな」
と言いつつ外に出たとたんに問題なく電源が入ったのが、この旅行一番の不思議でした。
お昼ご飯はここの広場すぐ近くのレストランで、旅行中久しぶりの魚料理でした。
そして、この辺名物の木工細工やチロリアンな織物などを横目で見つつ、景色を眺めて過ごしました。
ヴァッハウ渓谷でさわやかな気分になったあと、バスで向かった先が、巨大修道院、メルク修道院です。
どのくらい巨大かと言いますと、解説を聞きながら見学するのにおよそ2時間かかるという巨大っぷり。
そして、中は博物館にもなっているのですが、その宝物の多さも半端無いです。
その建物の中でも特に王族などが会見するのに使う部屋がこちら。
「大理石の間」と呼ばれる広間ですが、見ての通り、とんでもなく広くて天井も高いです。
しかし、周囲の茶色い柱、これは一見大理石に見えますが、実はそれっぽく模様を描いた偽物らしく、大理石の間と言うわりに、実際に大理石を使っているところは、ドアの周りのこげ茶色の部分だけだそうです。
なのになぜ大理石の間かと言うと、その「大理石っぽく色を塗る」方が、実際に大理石で柱を作るよりもコストがかかるらしく、言わば、財力の象徴でもあるらしいのですね。
そして、写真だと絵とわかりやすいですが、天井を下から見上げたときに、実際の天井より高く見せる技法が使われていて、遠近法を利用して、より豪奢な部屋に見せているという、当時の技術と財力がつぎ込まれた部屋らしいです。
このメルク修道院には、ファンタジーRPGに出てくるような美しい図書館もありましたが、本を保護するために撮影禁止で残念。
もちろん、教会の中の作りも半端無いゴージャスさでした。
ここで初めてデジカメに分割撮影機能があることを知る
メルク修道院を出た後は、いよいよ旅の終わりの都市、ウィーンに入ります。























