長い間お内裏様が男雛で、お雛様が女雛だと思っていたけれど
それは間違いで内裏雛として男女一対のものだそうで。
でも世間じゃあの有名な♪お内裏さ~まと、お雛さま~♪の歌の影響で
そう思っている人は多いらしい・・・。
さて3月3日はひなまつり。
もともとはいわゆる旧暦の三月のはじめの巳の日を上巳と言い、
五節句の一つです。
ちょうどその頃に桃の花が咲くことから桃の節句と言われます。
ひなまつりと言えば誰しも雛人形を思い出しますね。
さて男雛女雛どちらを右にしますか?
私は男雛を向かって右にするのが江戸風
左にするのが京風だと思っていました。
実はもともと日本では左が上位とされていたのだけれど
畏れながら一番上のお雛様は天皇皇后両陛下をあらわしているとすると
明治以後東京へ移られた後
時代が変って天皇陛下が右にお立ちになるようになったことから
その後右が上位とされるようになったそうです。
それが江戸風といわれる所以らしいのですが。
古式、新式(現代式)という方もいらっしゃるそうです。
といってもそれは決まりじゃないので、古式と呼ぼうが
京風と呼ぼうがどっちでもいいと思いますけどね。
それと♪赤いお顔の右大臣♪なんですけど
私は前々から何で大臣なのに
官女はともかく(お雛様のお世話係だから)
何で大臣が五人囃子より下の位置にいるのかしらん?
と思っておりましたが、そのなぞがとけました♪
実は私が大臣だと思っていた人は大臣じゃなかったのです。
そう言えば我が家のお雛様の飾り方のしおりには
随身(若者)、随身(老人)と書いてありました。
衛仕と呼ばれる武官だそうで、大臣と呼ばれる文官ではないそうです。
武官ですから背中に弓矢を背負っています。
そして五人囃子は能のいわゆる音楽担当さんなわけですが
宮中の音楽は雅楽で、京都の御所には能舞台がないそうなんです。
だから能の五人囃子は?
おそらく雛人形の広まりが江戸時代とされており
雅楽より能楽の方が親しみやすいかったから
それが広まったとか・・・という説もあり。
雛人形によっては七人いて雅楽の並びになっているお人形さんもあり、
私もそういうお雛様を確か叶匠壽庵で見たことがあります。
お花は左近の桜、右近の橘と呼ばれる花が飾られます。
それは御所の紫宸殿にその並び方で植えられているとのことです。
(もちろんこれは天皇陛下から見てなので、御殿に向かっては向きが違いますよ。)
そこで私の疑問なのですが紫宸殿と言うところは
天皇陛下が儀式をとりおこなわれるところだそうで
清涼殿というところが主に住居とされていたそうなんです。
じゃ、♪五人囃子の笛、太鼓~♪とくつろがれるのは
やはり清涼殿だと思うのですが。
ま、そこまで考えなくってもいいって?
それと橘と言うのは常緑で、去年ついた実がそのままに
花が咲くそうで、
常に葉が生茂り、実がなり、花が咲くということで
大変縁起のよい木と言われているそうです。
また桜ですが古代では梅が植えられていたそうな。
確かに古今和歌集の和歌は梅ばかり。
桜がたくさん出てくるのは後の時代の新古今集ですよね。
梅から桜になったのはいつかは存じませんが。
それから男雛と女雛の間にある桃花酒ですが
桃の花は邪気を払い、長命をもたらしてくれると言うような言い伝えがあるそうです。
とまあそんな嘘か誠かウンチクを並べつつも
今年も我が家の雛人形は箱の中に眠ったままに・・・。
ひな壇に並べてくれ~って夜中に叫んでいたりして・・・。