新聞紙より薄~い「太陽電池」 福島大チーム開発、世界初の成功
福島民友新聞 10月6日(木)10時50分配信
福島大共生システム理工学類の野毛(のげ)宏特任教授(57)を中心とした研究チームがインクジェット印刷で電極の形を描く手法で、新聞紙より薄い厚さ53ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)の太陽電池の開発に世界で初めて成功した。携帯電話や自動車の屋根、建築物など曲面を持つ幅広い分野の活用を視野に3年後の商品化を目指す。
野毛氏が5日、福島大の定例記者会見で発表した。一般的な太陽光発電用の太陽電池には200ミクロン(0.2ミリ)程度の厚さのシリコン基板が使われている。研究チームは、家庭用プリンターと同じ、インクを吹き付けるインクジェット印刷で電極の形を描いて太陽電池を作ることに成功した。数十ミクロン以下まで薄くすれば、曲げることもできる。新聞紙の厚さは約60ミクロン。
光から電力へと変換効率を上げるため、裏面に電極を付けた。太陽電池に必要な電極を付ける際、従来は半導体作製と同じ手法が用いられていた。この手法だと、太陽電池が薄いと作製中に割れてしまう問題があった。
現時点での変換効率は10.7%にとどまっており、研究チームは現在普及している太陽光発電と同等の変換効率「20%」を目指し今後改良を続ける。
研究チームによると、過去に30ミクロンの太陽電池がドイツで発表されているが、インクジェット印刷を用いて薄い太陽電池を作製したのは世界初という。野毛氏は「薄くすることで軽くなり、価格を下げることにもつながる。将来的には一般住宅の太陽光発電にも活用できればいい」と話した。
研究には、郡山市に再生可能エネルギー研究所を置く産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の協力を得ている。成果は19、20の両日、ビッグパレットふくしま(郡山市)で開かれる福島復興再生可能エネルギー産業フェアで展示される。
福島民友新聞
電気製品の普及は使いやすくて値段が手ごろで手に入りやすいのがポイントです。
太陽電池が広く一般に普及するのもそう遠くはないのかもしれません。
