「変なにおいする」「うるさい」町工場地域の住宅待って…中小企業の東大阪が条例
産経新聞 5月27日(月)9時7分配信
広大な工場跡地に建てられた戸建て住宅が並ぶ一角。道路を隔てて工場が操業する=大阪府東大阪市(写真:産経新聞)
ものづくりの町として知られる大阪府東大阪市で、町工場が立ち並ぶ地域の住宅建設に“待った”をかける異例の条例が10月に本格施行される。撤退した工場跡地にマンションなどが建った結果、住民の苦情で既存工場の操業が妨げられるトラブルを未然に防ぐ狙いだ。他の企業城下町でも同様のトラブルは増えており、ものづくり振興と住環境の両立を図る取り組みとして注目される。
地下鉄とJRの最寄り駅から徒歩10分。印刷所や鉄工所など、昔ながらの町工場がならぶ東大阪市高井田中の一角に、数十軒の真新しい西洋風の戸建て住宅が立ち並ぶ。いずれも数年前、工場が撤退した跡地に建てられものだ。
ある住民から「一日中、嫌なにおいがする。近くの塗料工場から出ているのではないか」と同市に苦情が寄せられた。調査の結果、原因は塗料工場ではなく、さまざまな工場の稼働に伴うものづくり地域特有のにおいだと判明した。こうした転入住民からの苦情により、既存工場が操業しにくくなり、廃業や転出するケースが増えているという。
東大阪市が10月1日から本格施行する「住工共生のまちづくり条例」は、騒音や振動、においなどをめぐり、新たな住民と既存工場の間に軋轢(あつれき)が生じるのを防ぎ、町工場の移転を防止するのが目的だ。
同条例では都市計画法上の工業地域で住宅を新築する場合、建築主は事前に建築計画について市と協議する義務を負うほか、騒音や振動を軽減するために二重窓などの対策を講じる努力義務規定も盛り込んだ。
国の工業統計によると、東大阪市内の事業所数はピークだった昭和58年の約1万から平成20年には6016まで減少した。同市の工業地域が市街化区域に占める面積割合は7・3%で、市は今後、条例の対象地域を一部の準工業地域へも拡大する方針だという。
同様の悩みは、大企業が立地する他の“企業城下町”も抱えている。パナソニックの電池工場を擁する大阪府守口市の、西端勝樹市長は「孫請けの事業所が廃業し、住宅になっていく」と表情を曇らせる。
工業地域は地価が安く、近年は住宅の開発も増えている。東大阪市の担当者は、消費者に対し「現地モデルルームを見学するのは工場が休みの土日が多く、通行車両も少ない」と住宅取得の際の注意を促した。
住宅に向いていない環境だと解っていながら、入居してきて、軋轢を生じ、結局今までいた人達が追い出され、いつの間にか町の様子が全く変わってしまったという話は
昔からあります。軋轢が生じないように、用途地域の見直しや条例の新設など細やかな取組みを行政は積極的にしていって欲しいと思います。
広大な工場跡地に建てられた戸建て住宅が並ぶ一角。道路を隔てて工場が操業する=大阪府東大阪市(写真:産経新聞)
ものづくりの町として知られる大阪府東大阪市で、町工場が立ち並ぶ地域の住宅建設に“待った”をかける異例の条例が10月に本格施行される。撤退した工場跡地にマンションなどが建った結果、住民の苦情で既存工場の操業が妨げられるトラブルを未然に防ぐ狙いだ。他の企業城下町でも同様のトラブルは増えており、ものづくり振興と住環境の両立を図る取り組みとして注目される。
地下鉄とJRの最寄り駅から徒歩10分。印刷所や鉄工所など、昔ながらの町工場がならぶ東大阪市高井田中の一角に、数十軒の真新しい西洋風の戸建て住宅が立ち並ぶ。いずれも数年前、工場が撤退した跡地に建てられものだ。
ある住民から「一日中、嫌なにおいがする。近くの塗料工場から出ているのではないか」と同市に苦情が寄せられた。調査の結果、原因は塗料工場ではなく、さまざまな工場の稼働に伴うものづくり地域特有のにおいだと判明した。こうした転入住民からの苦情により、既存工場が操業しにくくなり、廃業や転出するケースが増えているという。
東大阪市が10月1日から本格施行する「住工共生のまちづくり条例」は、騒音や振動、においなどをめぐり、新たな住民と既存工場の間に軋轢(あつれき)が生じるのを防ぎ、町工場の移転を防止するのが目的だ。
同条例では都市計画法上の工業地域で住宅を新築する場合、建築主は事前に建築計画について市と協議する義務を負うほか、騒音や振動を軽減するために二重窓などの対策を講じる努力義務規定も盛り込んだ。
国の工業統計によると、東大阪市内の事業所数はピークだった昭和58年の約1万から平成20年には6016まで減少した。同市の工業地域が市街化区域に占める面積割合は7・3%で、市は今後、条例の対象地域を一部の準工業地域へも拡大する方針だという。
同様の悩みは、大企業が立地する他の“企業城下町”も抱えている。パナソニックの電池工場を擁する大阪府守口市の、西端勝樹市長は「孫請けの事業所が廃業し、住宅になっていく」と表情を曇らせる。
工業地域は地価が安く、近年は住宅の開発も増えている。東大阪市の担当者は、消費者に対し「現地モデルルームを見学するのは工場が休みの土日が多く、通行車両も少ない」と住宅取得の際の注意を促した。
住宅に向いていない環境だと解っていながら、入居してきて、軋轢を生じ、結局今までいた人達が追い出され、いつの間にか町の様子が全く変わってしまったという話は
昔からあります。軋轢が生じないように、用途地域の見直しや条例の新設など細やかな取組みを行政は積極的にしていって欲しいと思います。