世紀の天才タレブが「強さと脆さ ブラック・スワンにどう備えるか」
で、こんなことを言っています。(邦訳書137P)
成功報酬をもらえる人に原子力発電所を経営させてはいけない
そういう人は、ありとあらゆる安全装置を省略し、それで節約で
きたお金で、「保守的な数字だ」なんて言いながら「利益」を上げ
るだろう。彼らの報酬は、隠れた吹き飛ぶリスクを織り込んでい
ない。資本主義は信賞必罰であって信賞だけではない
福島原発事故以前の記述ですが、まさにこれが起こったわけです。
内陸用に設計されたアメリカの設計図(津波は考慮外)をそのまま
導入し、改良後の新規分では、次々に「対策」を打ったのに、福一
では、そのまま放置し、さらには、非常時の安全装置が躓く原因に
なると言って外してしまった。。。。後知恵からは何とも愚かでお粗
末ですが、効率化で利益を上げるトップの下では、まさに、タレブ
の予言が的中してしまったと言えそうです。。。
こうしたことは人類には避けられないのでしょうが、そうであれば
潜在リスクが甚大な技術には、手を出してはいけないということ
になります。。。
日本の電力業界は、「原子力は経済的」という計算を創作して、
声高に主張してきましたが、経済性の主張の中に、脆さ、危うさ
が隠れていたということになりますね。
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