セブンソード | 映画-CAN

セブンソード

観終わって、チラシの内容と自分の解釈とのギャップに、
しばし頭を抱え込んでしまった。
ここに書かれている事が、本当に描かれていたのだとしたら、
私は一体何を観ていたのだろうかと…。

ベースとなったのは、武侠小説のベストセラー「七剣下天山」。
七人の剣士が操る、七つの剣――。
剣は剣士を育て、また、剣士の精神は剣に反映される。
他の小説との決定的な違いは、剣の描写が異様に多い事だった。
ツイ・ハーク監督は、初版が刊行された1970年代にはすでに、
この物語の持つ魅力に取り憑かれていた。
30余年の時を経て、物語は彼の許に。
しかし、授かった物を七剣士たちのようには使いこなせていない、
ツイ・ハークであった。

最大のミスは、肝心カナメのキャラが立っていない事。
七剣士誕生のプロセスは分かりにくいし、剣の持つ性質も何が何だか…
(アクションシーンの画面が暗いせいも有る)。
不親切と言ってもいいぐらい。
試写会のMCによる説明が無ければ、レオン・ライは「防守」の剣の使い手、
ドニー・イェンは「攻撃」の剣の使い手、なんて事すら分からなかった。
ベネチア映画祭ではオープニング上映されているし、世界も視野に入れて
いるんじゃないかと思うのだが、いくら、「中国、台湾、香港のトップスターを
集めました」と言っても、よその国の人は知らないんだから、
もっと判別しやすいように描いてほしかった。

七人の個性が埋没してしまっている中、頭領の娘役、チャン・チンチューの
ひたむきな演技が光っていた。
役柄的にも、実は一番オイシイのかも。
ジョン・ウー監督の次回作への出演が決まっているという彼女に、
これから注目していきたい。

最後に、アクションシーンについて。
ワイヤー・アクションを極力排除し、リアルさを追求した姿勢は立派だが、
終盤のドニー・イェンのシーンが良かったぐらいで、特にコレと言った物も無かった。
白状しよう、中盤のアクションシーンで、私はすっかりダレてしまっていたのだ。
「セブンソード」よ、“剣”闘をお祈りする。

(2005年・香港/中国映画)

(川口 桂)


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