サマータイムマシン・ブルース
「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」で実写映画の
興行記録を塗り替えた本広克行監督・最新作。
本広監督が次に選んだ題材は「タイムマシーン」。
それは2年前、京都から東京に出てきたばかりの劇団「ヨーロッパ企画」の舞台・
「サマータイムマシン・ブルース2003」を観た事から始まった。
計算しつくされた脚本とエンターテインメントの基本である「笑い」に
富んだ脚本が「舞台」と「映画」という夢のコラボを誕生させたのだ!
暑すぎる夏。大学の「SF研究会」の部室には「SFなんか研究しない」
5人の男子部員と写真部の女子部員が2名。
いつもどおりふざけあう5人+2人に悲劇が訪れる。
クーラーのリモコンにコーラが!!
古いクーラーでリモコンは買換え出来ないらしい。クーラー没……
「なんでクーラー本体にスイッチとかないんだよ~!!!」
そんな時、部室に突然現れる謎の「タイムマシーン」。
軽い気持ちで乗ってみるとそれは本物のタイムマシーンだった。
「じゃあ昨日に行ってリモコンとって来ようぜ!」
しかしそれがとんでもない事に?
リモコン一つで未来が変わる?ってか自分達がいなくなるかも?!
さーどうする???
「タイムマシーン」「SF」物といえばハリウッド超大作のイメージが強い。
しかしこの映画は正直「こんな低予算で(失礼?)タイムマシーンもの作れるんじゃん!」って感じ。
CGフンダンに使わなくたってかなり面白いんだ、これが。
「タイムマシーン」と言えば期待するのは「時間軸」。
正直最後まで疑問を残さないまとめ方に「参りました」って感じ。
きっとそこが本広監督の目をひいたんじゃないかな?
100%じゃないんだ。でも時間を行き来するんだから
100%じゃ逆におかしい。そこがまたうまくまとめてあって
首をひねりかけて「ああ、そうか」って戻してしまう感じが憎い。
部員のまとめ役、甲本を演じるのは「ウォーターボーイズ」「オレンジ デイズ」
で注目をあびた瑛太。
猿耳がとてもチャーミングな爽やか系。
瑛太扮する甲本が密かに恋心を抱く柴田には「スウィングガールズ」の
上野樹里。
イジラレキャラの曽我と、30年後からやってくる謎の未来人・本多は
オリジナル舞台と同じ役者が演じている。
プロからも評価が高いこのシナリオライターは同志社大学出身の上田誠。
まだ20代半ばの彼はこの先、演劇&映画界の未来を背負うライターになること間違いない。
若手ライターに若手俳優たち。
溢れる力をとっても感じる作品だ。
邦画にありがちな「死」や「恋愛」だけに頼らない、構成力を持つ作品。
今年、オススメ邦画の1本である事は間違いない!
(2005年・日本映画)
(芝田 佳織)

