バタフライ・エフェクト | 映画-CAN

バタフライ・エフェクト

本年度、最も期待を上回った作品の1つ「バタフライ・エフェクト」。
10月21日、待望のDVD発売決定。

ジェネオン エンタテインメントバタフライ・エフェクト プレミアム・エディション



時折、記憶を喪失(ブラック・アウト)してしまう少年・エヴァンは、
医師のすすめで毎日、日記をつけていた。
時は過ぎ、すっかりと「記憶喪失」も過去のものとなった
エヴァンだったが、ある日7歳の時からつけていた日記を見つける。
その日記を紐解いたとき……ある事件の記憶が蘇る。

事件をきっかけに、離れ離れになった幼馴染みケイリ―。
「君を迎えに行くよ」…その約束を果たせなかったエヴァン。
ケイリ―の「現在」はとてもひどいものだった。
彼女を救う為、エヴァンは過去に戻る事を決意する。
しかし、その行為は許されるものではなかった。
過去を変える度、未来はさらに悪くなっていく。
ケイリ―だけでなく、自分自身の未来も……

<バタフライ・エフェクト>とは、
「ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の反対側で竜巻が起こる」
=初期条件のわずかな違いが、将来の結果に大きな差を生み出す、
という意味のカオス理論の一つ。

重いテーマを持っているが、ラブストーリーとしての
質も高く、こんな「切ないハッピーエンド」があったのか……
と思わせる作品だ。
(ラストにかかるオアシスの「Stop crying your heart out」という曲が相乗効果で余計に切ない!)

オアシスヒーザン・ケミストリー



「どこかで観た事がある」、そんなシーンは全て却下され、6年もかけて
作られた脚本。
オリジナリティーに溢れ、全く斬新なこの脚本は映画会社から
即座に多数のオファーを受ける。
しかし、ライターのエリック・ブレスとマッキ―・グラバーは
「自分達で監督をする」事を条件にしていたため、なかなか買い手が決まらなかった。

その脚本にほれ込み、製作総指揮を買って出たのが
主演もこなすアシュトン・カッチャー。
全米で最注目の若手スターであるカッチャーと素晴らしい脚本により
全米NO・1の大ヒット作品となった。

「過去を変える」類の映画は珍しくない。
しかし、この映画のテーマは「罪と贖罪」。
たった一つ過去を変える、そんな蝶が羽ばたく程の出来事が
全てを変えてしまうこととなる。
もしあの時……愛する人を救えるなら誰でも過去に戻るだろう。
しかしそれは神さえも許されない行為。

目を背けたくなるシーンもある…でもその全てに意味がある。
何パターンも作られたエンディングから
試写を重ね最も良かったとされるエンディングが選ばれた。

「デミ・ムーアの年下恋人」としか心象がなかったカッチャーだが
この映画を観て才能に驚いた。
カッチャー、只者ではない。

今年、たくさんの「記憶」に関する映画があったが
最も「記憶に残る」作品だ。
是非、一度ご覧頂きたい。

(2004年・アメリカ映画)

(芝田 佳織)