亡国のイージス
「戦争なんていつだって対岸の火事にしかすぎない。
戦後、60年、日本は太平洋と東シナ海の狭間に、ただ浮かんでただけだ。
平和だったらそれで国って呼べるのか?」
世界唯一の被爆国であり、「自衛隊」という特殊な防衛システムをもつ日本。
この映画でつきつけられたテーマ。
「国とは?」「平和とは?」「守るべき未来とは?」……
「平和とは戦争の狭間にだけ存在するもの」なのか?
一人の防衛大学の生徒が書いた論文「亡国の盾(イージス)」。
その大学生の死が始まりだった……
最新鋭の防空システムを搭載した護衛艦「いそかぜ」。
一人の工作員が乗り込んだと、「FTG」と名乗る部隊・14名が乗艦してくる。
しかし、この部隊こそが政府が追っている
「某国の工作員ヨンファ」と部下達だった。
そして「いそかぜ・副艦・宮津」の裏切り……
先任伍長の仙石はヨンファ達に一度は離艦させられるが、
残された一人の部下を救う為、船を、国を守る為、「いそがぜ」へと引き返す!
はっきり言おう。
今年、映画化された福井晴敏原作・作品の中で間違いなく本作が面白いと思う。
これだけ素晴らしい俳優を揃えたのだから当然といえば当然なのだが……
もちろん、完璧ではない。
私は原作をまだ読んでいないが、パンフレットを読んだだけでも、
映画では伝わっていない事が多い。
個人の背景がわかりにくい。
それはやはり映画としての大きなテーマを優先するがゆえ、
一人一人の小さなテーマまで描ききる事が出来なかったという事だと思う。
しかし主人公・仙石の魅力もありトータル的に良い出来に仕上がっているのは
間違いない。
テーマ、迫力、演技、音楽、全ての面で
「日本でもこんな映画つくれるんじゃないか!」と久々に思えた作品だ。
話はそれるが、未来を担う若手俳優を一人紹介したい。
重要な役どころ「如月行」を演じる勝地涼。
400名のオーディションで監督・原作者など満場一致で決まったという
注目の俳優だ。
本当に久々にいい俳優が出てきたな!と思った。
正直、パンフレットを買ったのもシナリオが載っている事もあるが
「如月やってた俳優は誰?」という事も大きい。
「生きる」って事を考えさせられる映画が好きだった。
しかし今回、もっと大きなテーマについて考えさせられた。
この映画には本当に「国」「平和」「日本人」という台詞がたくさん出てくる。
そんな面倒なこと、考えるの嫌だよ…という人もいるだろう。
でも戦後60年たった今、戦争を経験した人が減少していく今だからこそ
真剣に考えるべきテーマなのではないだろうか。
(2005年 日本映画)
(芝田 佳織)
戦後、60年、日本は太平洋と東シナ海の狭間に、ただ浮かんでただけだ。
平和だったらそれで国って呼べるのか?」
世界唯一の被爆国であり、「自衛隊」という特殊な防衛システムをもつ日本。
この映画でつきつけられたテーマ。
「国とは?」「平和とは?」「守るべき未来とは?」……
「平和とは戦争の狭間にだけ存在するもの」なのか?
一人の防衛大学の生徒が書いた論文「亡国の盾(イージス)」。
その大学生の死が始まりだった……
最新鋭の防空システムを搭載した護衛艦「いそかぜ」。
一人の工作員が乗り込んだと、「FTG」と名乗る部隊・14名が乗艦してくる。
しかし、この部隊こそが政府が追っている
「某国の工作員ヨンファ」と部下達だった。
そして「いそかぜ・副艦・宮津」の裏切り……
先任伍長の仙石はヨンファ達に一度は離艦させられるが、
残された一人の部下を救う為、船を、国を守る為、「いそがぜ」へと引き返す!
はっきり言おう。
今年、映画化された福井晴敏原作・作品の中で間違いなく本作が面白いと思う。
これだけ素晴らしい俳優を揃えたのだから当然といえば当然なのだが……
もちろん、完璧ではない。
私は原作をまだ読んでいないが、パンフレットを読んだだけでも、
映画では伝わっていない事が多い。
個人の背景がわかりにくい。
それはやはり映画としての大きなテーマを優先するがゆえ、
一人一人の小さなテーマまで描ききる事が出来なかったという事だと思う。
しかし主人公・仙石の魅力もありトータル的に良い出来に仕上がっているのは
間違いない。
テーマ、迫力、演技、音楽、全ての面で
「日本でもこんな映画つくれるんじゃないか!」と久々に思えた作品だ。
話はそれるが、未来を担う若手俳優を一人紹介したい。
重要な役どころ「如月行」を演じる勝地涼。
400名のオーディションで監督・原作者など満場一致で決まったという
注目の俳優だ。
本当に久々にいい俳優が出てきたな!と思った。
正直、パンフレットを買ったのもシナリオが載っている事もあるが
「如月やってた俳優は誰?」という事も大きい。
「生きる」って事を考えさせられる映画が好きだった。
しかし今回、もっと大きなテーマについて考えさせられた。
この映画には本当に「国」「平和」「日本人」という台詞がたくさん出てくる。
そんな面倒なこと、考えるの嫌だよ…という人もいるだろう。
でも戦後60年たった今、戦争を経験した人が減少していく今だからこそ
真剣に考えるべきテーマなのではないだろうか。
(2005年 日本映画)
(芝田 佳織)