フォーク・クルセダーズのメンバーであり、
精神科医でもある北山修さんが
著書に「空しさ」について分析したものがあり、
なかなか示唆に富んでいて興味深いです。

人は人生において一つの確実な答えを求めがちだそうです。
でも、そんな答えは簡単には見つからない。
また、答えが見つかったと思っても、
すぐに別の問題が現れ、
手にしていた答えは消えてしまう。
そして空しさが訪れる。

空しさに襲われたとき、
人は意味のあることを行うことで、
空虚を埋めようとするそうです。
そして、自分のしていることに、
自分の生き方そのものに何らかの意味が見いだせないと、
とたんに空しさが襲ってくるそうです。

特に愛しいパートナーや友人を、
あるいは街や家を急に喪失するなら、
そこにあいた穴の埋まらない空虚は、
耐えられないものとなります。
穴だらけの私の人生は何だったのだろう。
自分には生きる価値があったのだろうか、と。

人は何か意味のあることをやることでしか
満足を得られないと思い込んでいる、
と北山修氏はいいます。

しかしながら、何かをすることによって
空しさを埋めようとしても際限がない。
突然訪れる空しさに脅え続けなければならない。

空しさが訪れることを回避するために、
前へ前へと進むしかなくなってしまい、
しかしその先には再び空しさが待っていることに絶望し、
酒や薬に逃げてしまう人も多いです。
意味ある行動によって回避できない空しさから
逃げるために自分を麻痺させることで回避する。

空しさを克服するには、
確実な答えを手に入れることです。
それができなければ意味あることをすることで、
空しさから回避できると思わないことです。
つまり空しさと上手に付き合うということです。
完璧な人生なんてないのだから。