昔々、中学生のとき漢字の問題で呉服の対義語が分からず悔しい思いをしました。

答えを聞いても知らない言葉だったのはもちろん、予想外の答えだったから数十年経った今でも鮮明に覚えています。

呉服は絹織物に対する呼称で、絹のような細い糸に対して綿や麻や毛などの太い糸で織ったのは太物というんですね。

したがって、呉服の対義語は太物ということになります。

だから呉服屋は高級な絹織物を扱う店で、太物屋は綿や麻などの大衆向けの着物や反物を扱う店ということになります。

百貨店の前身に呉服屋が多いのも百貨店の高級感に影響しているのでしょうかね。


因みに絹は繊維の長さが天然繊維の中では最長で、1本の糸の長さは1,200m~1,500mになります。

この細く長い糸を紡ぐ作業は大変なもので、中国では効率を優先して繭玉を切ってしまいますからせっかくの長い繊維も短くなってしまいます。

1足5,000円ほどする群馬産の絹の靴下が美しい光沢を持つのに対し、中国製のシルクの靴下が毛羽立って光沢がないのはこのためなんです。

…と、こんな話を熱く語ると「5,000円の絹の靴下とか見たことないです」と言われるんですよね。(笑)