★二次電池の寿命推定と価格評価! 充電インフラ配置設計
★新しい有機-無機ハイブリッドな含ホウ素固体電解質の創製!
★バインダーの相手物質の特性と良好な結着の方法! 配合レシピ、混合装置、乾燥工程!
★安全基準の動向、国内外の規制のポイント!
セ ミナー番号
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S00824 |
講 師 |
第1部 東京大学大学院工学系研究科システム創成学 専攻 助教 田中謙司 氏
第2部 群馬大学 大学院工学研究科 応用化学・生物化学専攻 教授 鳶島真一 氏 第3部 泉化研(株) 代表 菅原 秀一 氏 第4部 岡山大学大学院 自然科学研究科 教授 西原 康師 氏 |
| 対 象 | リ チウムイオン二次電池に課題のある技術者・研究者・分析部門など |
会 場
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てくのかわさき 5F 第5研修室
【神奈川・川崎】
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日 時
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平成 22年8月26日(木) 10:15~16:30
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| 定 員 | 30名 ※満席に なりましたら、締め切らせていただきます。早めにお申し込みください。 |
聴講料
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1名につき54,600円 (税込、テキスト費用・お茶代含む)8月17日までにお申込みいただいた方は49,350円(税込、テキスト費用・お茶代含む) ⇒要会 員登録(無料)※同一法人より2名でのお申し込みの場合、79,800円
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第1部 二次電池の社会財化による社会システムイノベーション
【10:15-11:30】
東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 助教 田中謙司 氏
【講演趣旨】
環境エネルギー時代の到来により、リチウムイオン二次電池は、これまでの携帯機器用途に加え、電気自動車、自然エネルギー発電所、マイクログリッド、スマートビルなどの多種多様の用途で活用されることが期待され始めた。本講演では、この環境エネルギー産業の「コメ」ともいえるリチウムイオン二次電池に注目し、その普及を促進するための社会システムの在り方、普及後も視野に入れたビジネス・サービスモデルの可能性について講演を行う。具体的には、電気自動車の一般向け販売が開始され、パワー系の二次電池の普及が始まったが、価格が高いことが課題である。そこで、パワー系のリチウムイオン二次電池の長寿命性を利用したライフサイクルコストに注目し、リユースなどの実質低価格でユーザーにも利用可能となる仕組みを提案する。そのために必要な寿命診断、電池のリモートモニタリング、サービスモデルの講演者らの取組みの現状を解説し、付加価値の中心がハードからサービスへ移行した時代を見据えた各種の研究開発例を紹介する。
【キーワード】
二次電池の社会財化
二次電池の寿命推定と価格評価
二次電池社会システム
観光レンタカーモデル
【講演項目】
1.電気自動車に始まるリチウムイオン二次電池の可能性
2.長寿命ライフサイクルに注目したリユースによる低価格化
3.電池モニタリングによる寿命推定と価格評価モデル
4.普及のための社会システム、ビジネスモデル設計
5.具体的研究紹介(予定)
5.1 沖縄観光レンタカーEV導入モデル
5.2 充電インフラ配置設計など
【質疑応答・名刺交換】
第2部 電池材料開発時の安全性向上技術
【12:15-13:30】
群馬大学 大学院工学研究科 応用化学・生物化学専攻 教授 鳶島真一 氏
【講演項目】
1.リチウムイオン電池の最近の話題と安全性に関する動向
(1)リチウムイオン電池の性能と自動車・電力貯蔵システム等への適用について
(2)安全規制・安全規格の動向と展望
~安全基準の動向、国内外の規制のポイント、安全性ガイドライン~
2.リチウムイオン電池の非安全時の電池の挙動について
~小型から、中・大型リチウムイオン電池まで~
3.リチウムイオン電池の安全性劣化要因とその対策
~小型から、中・大型リチウムイオン電池まで~
(1)安全性劣化要因 (2)トラブル例 (3)リチウムイオン電池の安全性確保策
4.リチウムイオン電池の安全性評価の実際
~小型から、中・大型リチウムイオン電池に対応する~
(1)安全性試験対象と安全性試験前処理条件 (2)電池材料開発における安全性評価
①電池材料の熱的挙動の評価方法 ②電池材料の熱量測定の例
(3)電池開発における安全性評価
①電池の安全性試験方法 ②電池の安全試験例
(4)自動車用リチウムイオン電池の安全性評価試験項目とそのポイント
(5)電池実用化時の注意事項
5.材料から見たリチウムイオン電池の安全対策と最適設計のポイント
~小型から、中・大型リチウムイオン電池に対応する~
(1)安全性向上と高容量化を両立するための考え方
(2)電池の安全性と構成部材の関係及び安全設計
①電池の安全性と負極材料の関係及び安全設計のポイント
②電池の安全性と正極材料の関係及び安全設計のポイント
③電池の性能と安全性向上のための電解液・添加剤の活用法
④電解質・セパレータによる安全性対策の動向
【質疑応答・名刺交換】
第3部 リチウム二次電池電極板バインダーの役割と安定性、最適利用技術
【13:45-15:00】
泉化研(株) 代表 菅原 秀一 氏
【キーワード】
1.バインダー
2.スラリーの調整
3.電極板
【講演項目】
1.始めに
バインダーとは
2.リチウムイオン電池の構成と電極板
電極板におけるバインダーと製造工程、電池設計との関係
3.バインダーの役割と電気化学的な環境
接着と結着作用、電解液への耐久性、耐・酸化還元ストレス
4.実用リチウムイオン電池のバインダー
有機系(PVDF/NMP)と水系(SBRラテックス等)
5.PVDFバインダーの基礎
高分子の物理・化学的な特性、各社のPVDF品揃え
6.PVDF/NMP溶液系の特性
粘度、結晶化度、NMPの問題点
7.バインダーの相手物質の特性と良好な結着の方法
集電箔および導電助剤、新規な正極剤(Feオリビン)、負極
8.スラリーの調整とコーティング工程
配合レシピ、混合装置、乾燥工程および結着性の評価
9.セル特性との関係
サイクル特性、温度、寿命ほか
まとめ
【質疑応答 名刺交換】
第4部 大型リチウムイオン二次電池のための
有機-無機複合固体電解質の創製
【15:15-16:30】
岡山大学大学院 自然科学研究科 教授 西原 康師 氏
【キーワード】
1.有機-無機複合固体電解質
2.含ホウ素化合物
3.不燃性電解質
【講演主旨】
将来的に求められる太陽光発電の大量導入に応えるためには、これまでの現在,自動車の大量普及による化石燃料の枯渇と二酸化炭素などの環境負荷物質の許容限界が大きな課題となっている。これらの課題を解決する方策として,エネルギーを効率よく利用でき,環境負荷物質の排出を飛躍的に低減する電気自動車が注目を集めている。その電気自動車に搭載するリチウム二次電池の高性能化にはその電解質の機能向上が不可欠である。これまでに開発されている液体状電解質は,可燃性などの安全面に問題があるから全固体型の電解質の実用化が望まれている。本講演では,大型化に耐えうる電気自動車用リチウムイオン電池の開発を指向し,有機-無機ハイブリッドな含ホウ素固体電解質の創製について概説する。
【講演項目】
1.リチウムイオン電池の電解質について概論
2.研究の背景
3.研究テーマを発案した経緯
4.有機-無機複合固体電解質の具体的な合成法の説明
4-1 ホウ素保護基
4-2 ポリエチレンオキシドの長さの違い
5.研究を遂行する上での問題点と挫折
5.1 加水分解による炭素-ホウ素結合の解裂
5.2 再現性の問題
5.3 新しい精製法の開発
6.問題点を克服するための工夫
6.1 炭素原子を一つ挟み込む
6.2 薄膜形成法の違いによる膜厚の調整
7.合成した有機-無機複合固体電解質の物性評価
8.今後の展望
【質疑応答・名刺交換】